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アイツは私に視線を向け、叱るような口調で



「急にいなくなるンじゃねェ、探しただろォがァ…」



そう言いながら、額の汗を拭う。私はそんなアイツに



「お前、いいのか?さっき…女に囲まれてたろ。私に構わず、遊んでくればいい。」



「お前の好きそうなタイプの女もいたし…街中じゃないと、中々出会いもないしな。今からでも、戻って___」



すると、アイツは短く舌打ちをしたかと思えば



「…行くぞォ、」



そう一言告げて、私の手を取って歩き出す。そんなアイツを横目で見ながら、



「(何だ…?コイツ…少し怒ってないか…、?)」



何に対して怒っているのかよく分からず、不思議に思っていると、



アイツは少しの沈黙の後、口を開いて



「…お前は…俺に対して、何とも思ってねェのかァ。」



そう問いかけられたかと思うと、アイツは続けて



「俺ァ…お前が、他の野郎に声掛けられてるのを見た時、心底苛立ったけどなァ……お前は、違うみてェだなァ。」



少し怒った様子でいながらも、繋いだ手は決して離さず



私はそんなアイツの言葉を受け、どうか返していいか分からず、口を閉ざす。



コイツの言う通り…確かに、あの光景を見ても…苛立ちは感じなかった。…けれど、



「(少し、寂しくは…あったな…。)」



仮に…アイツがあの中の誰かと恋仲にでもなれば、そこに私の入り込む余地など無く



きっと…寂しくはなるだろうけれど、



その寂しさを押し殺してでも…アイツが幸せであれば、それでいいと思った。



私は繋いだアイツの手をきゅっと握りながら、



「なァ、お前にとって…私は妹か。」



改めてそう尋ねてみると、アイツは静かに口を開いて、



「…お前を妹だと思った事は一度も無ェ、」



そう告げて、ただ私の手を引くだけだった。



「(そうなると…妹として、迎えて貰えそうにはないな…。)」



そんな事を思った後…以前、胡蝶さん言われた言葉が頭の中に浮かび



「(少し…頑張って、みても…いいか…。)」



正直、私はまだ…色恋についてはよく分かっていないが、



私はコイツとずっと一緒に居たいし、



心の底からの本音を言えば、私が…コイツを幸せにしてやりたいと思う。



だから、そういった仲になる為には…まず、コイツに異性として意識して貰う必要があって



「(どうすれば…そういう対象として、見てもらえるんだろうな…。)」



そんな事を思いながら、アイツに手を引かれ、歩き続けた。

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よっしー(プロフ) - はじめまして!実弥が好きでこの小説に出会い、春雷と星屑を一気読みしちゃいました!面白かったです!どちらの作品もすごく良かったので、また他の作品も楽しみに読ませていただきます!久々にキュンキュンしましたー✨ (9月29日 6時) (レス) @page50 id: 9a6c96b2f0 (このIDを非表示/違反報告)
Kk - この小説すべて読みました。とてもおもしろいです。よければ現代のほうも書いてください。まだまだ暑い日が続いてるので体調に気をつけて元気に過ごしてください (9月11日 15時) (レス) @page50 id: 51f0cf609d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年7月27日 0時

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