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その後も、何軒か甘味処を巡り



最後に訪れた店で偶然、蜜璃と出会した。



アイツは気を遣ったのか先に外へと向かい、



私は蜜璃と少しの間、話をした後で店を出ると



粧し込んだ女性数名に囲まれている、アイツの姿が目に入り



「お兄さん、かっこいいですね…!今、暇してるんですか…?」



「良ければ、私たちと一緒にお茶でも…!!」



女性から持て囃されるアイツの姿を目にし、



「(アイツ…意外と、モテるのか…。)」



近くにいすぎたせいか…今まで、アイツの顔立ちを気にした事がなく



この時初めて、アイツが異性から人気がある事を知った。



そんな事を思うと同時に、アイツを囲む女性の中には



アイツが好きだった…『カナエさん』に近い雰囲気の女性がいて



「(邪魔…しない方がいいよな、)」



そう思い、アイツに静かに背を向け、歩き出す。



私は出来れば…この先ずっと、アイツの『側に居たい』とは思うが



現状…そこに明確な関係などなく、この思いは単なる我儘でしかない。



「(やっぱり…何かしらの関係がないと…、側には居られないよな…。)」



師弟関係は終わり、今…私とアイツを繋いでいるものは、同じ志を持つ剣士である事。



全ての鬼を滅し、鬼殺隊が解散する事になったその時は



私とアイツを繋ぐものは、何もなくなってしまう。



その前に…少しでも、アイツとの関係性に何らかの意味を持たせたいとは思うが、



「(『恋人』には…なれそうにないしな、)」



ふと…店のガラスに反射した自分の姿が目に止まり、思わず足を止める。



私は…『カナエさん』のように、誰に対しても笑顔は向けられない。



好き嫌いがはっきりとした性格で…愛想よくしていれば収まりそうな場面であっても、



口を挟んでしまうし、挙げ句の果てには手も出てしまう。



きっと…そんな所が子供っぽく見えて、大人びた振る舞いがこの年になっても出来ない。



だから…そんな私を、アイツが…そういう対象として見る事はまず無くて、



「(さっきも…妹だと、言っていたしな。)」



「(この際…本当に妹として迎えて貰うか…?そしたら、側に居られるよな…。)」



そんな馬鹿げた事を思いながら、ふたたび歩き始めたその時。



不意に腕を掴まれ、振り返ると



「オイ…何一人で勝手に行こうとしてンだァ…、一声掛けろォ……ったくよォ…、」



額に汗を滲ませ、息を切らしながらそう告げるアイツの姿があった。

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よっしー(プロフ) - はじめまして!実弥が好きでこの小説に出会い、春雷と星屑を一気読みしちゃいました!面白かったです!どちらの作品もすごく良かったので、また他の作品も楽しみに読ませていただきます!久々にキュンキュンしましたー✨ (9月29日 6時) (レス) @page50 id: 9a6c96b2f0 (このIDを非表示/違反報告)
Kk - この小説すべて読みました。とてもおもしろいです。よければ現代のほうも書いてください。まだまだ暑い日が続いてるので体調に気をつけて元気に過ごしてください (9月11日 15時) (レス) @page50 id: 51f0cf609d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年7月27日 0時

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