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その知らせを受け、アイツと…玄弥の事が気になったものの



稽古を放ってまで様子を見に行く訳にも行かず、私はその後も隊士たちに稽古をつけ



その傍ら、他の柱が所有する屋敷へと訪れては



『君…名前、なんだっけ。まぁ…どうでもいいか、早く手合わせしよう。』



『来たな、憎き小娘…。貴様は甘露寺と出掛けすぎだ…貴様にそんな余裕ないだろう、もっと己の鍛錬に____』



『一華ちゃん!手合わせ終わったら、一緒にパンケーキ食べましょうね!!』



自身の実力向上と他の柱との合わせ技稽古を兼ね、柱数名と手合わせを行った。















そんな日々が続く中、とある晩…誰かが訪ねて来たかと思うと



「…実弥、」



戸を開けると、そこにはアイツが立っていて



「少し…邪魔していいかァ…。」



そう尋ねてくるアイツの表情は、酷く疲れているように見えた。



アイツを部屋へと通した後、共に縁側へと腰を掛け、夜空に浮かぶ月を眺める。



沈黙が続いたところで、アイツが口を開いたかと思うと



「…肩貸せェ、」



そう言って、私の肩へともたれ掛かる。



その後もしばらく沈黙が続くかと思えば、アイツは重たい口を開き



「俺ァ…間違ってねェよなァ…、」



視線を落としながら、呟くようにしてそう告げた後



静かに瞼を閉じ、それからしばらくの間…閉じたその瞼を開ける事はなかった。



私は自身の肩から伝わる、微かな呼吸を感じながら



「(誰も…間違っては、無いと思う…。___)」



…皆、それぞれ護りたいものがあって



それを護る為であれば、たとえ愛する者に嫌われようと



身の危険を犯し、命を落とす事になろうとも



大事な人が生きてさえいれば…それでいい。



実弥も…玄弥も、そして私も…その気持ちは同じ。



「……、…____」



自身の肩で静かに眠るアイツの姿を眺めながら、



月明かりに照らされたその白髪に触れ、起こさないようそっと撫でる。



こんな事を思うのは…アイツにとって、酷なものになるかもしれないが



「(私が先に死ぬ事になったとしても…、実弥には…自分の人生を諦めず、生きて欲しい…。)」



そう思うと同時に、仮に…アイツが先にいなくなってしまった…その時は、



「(辛くは…なるだろうけど…、それでも…私は生きる。実弥はきっと…私に、その選択を望むだろうからな。____)」



そんな事を思いながら眺める…今宵の月は



儚くも美しい、そんな光を微かに宿していた。

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よっしー(プロフ) - はじめまして!実弥が好きでこの小説に出会い、春雷と星屑を一気読みしちゃいました!面白かったです!どちらの作品もすごく良かったので、また他の作品も楽しみに読ませていただきます!久々にキュンキュンしましたー✨ (9月29日 6時) (レス) @page50 id: 9a6c96b2f0 (このIDを非表示/違反報告)
Kk - この小説すべて読みました。とてもおもしろいです。よければ現代のほうも書いてください。まだまだ暑い日が続いてるので体調に気をつけて元気に過ごしてください (9月11日 15時) (レス) @page50 id: 51f0cf609d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年7月27日 0時

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