熱 ページ19
その後も星宮は、相変わらず不死川の事を『お前』と呼び続け
「(そう簡単に…慣れるモンじゃねェかァ…。)」
不死川は少し残念な気持ちを抱きながら、そう思っていたのも束の間
星宮が不死川の屋敷を訪ねてきたかと思うと、手には包みを抱えており
「実弥と一緒に…食べようと思って、おはぎ買ってきた。…ここのおはぎ、蜜璃が美味しいって教えて___」
星宮がそう話す中、不死川は深いため息をついたかと思えば
咄嗟に口元を手で覆い、星宮から一旦視線を外す。
そんな不死川を目にし、星宮は少し不安そうな表情を浮かべて
「どうした…？今、おはぎの気分じゃないか…？」
そう尋ねると、不死川は気恥ずかしそうな様子で
「お前よォ…不意に名前呼ぶの、ずりィ……。」
「は…、？別にずるいとかないだろ…そんな事言うなら、もう呼ぶの辞めるぞ。」
不死川はそう話す星宮を、屋敷へと迎え入れながら
「辞めンじゃねェ…、…茶用意してくるから、お前は俺の部屋で待ってろォ。___」
星宮が不死川の自室へ訪れると、あるモノが目に留まり
そこには以前、星宮が不死川に贈ったかすみ草の花が飾られてあった。
「(まだ…枯れてない…そんなに持つものなのか…？)」
そんな事を思いながら、不思議そうな表情を浮かべていると、ちょうどそこへ茶を入れてきた不死川が戻り
星宮はすぐさま、花の事について不死川へと尋ねる。
「あァ、それかァ…？花、長持ちさせるなら…乾燥させるのがいいって隠に教えてもらったからよォ…頼んでやってもらったァ」
そう言って、何処か嬉しそうな表情を浮かべる不死川。
「そうか…。お前、意外と花好きなんだな…、」
星宮はそう告げた後、不死川に目を向けながら
「(また…花買ってくるか…。)」
そんな事を思っていると、不死川は穏やかな笑みを浮かべながら口を開いて
「いや、花好き…つーか、お前に貰ったものだから大事にしてェってのと…この花、お前みたいで可愛いなァ…って…、」
そんな不死川の言葉を耳にし、星宮は思わず頬を上気させ
「…そ…そうか…。」
そっぽを向いて、そう一言返す。不死川は意地の悪い笑みを星宮へと向けながら、
「照れてんのかァ、」
揶揄うようにしてそう尋ねると、星宮はすぐさま不死川の方へと振り返り
「う…うるさい、いいから…早く…おはぎ食べるぞ…。___」
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よっしー(プロフ) - はじめまして！実弥が好きでこの小説に出会い、春雷と星屑を一気読みしちゃいました！面白かったです！どちらの作品もすごく良かったので、また他の作品も楽しみに読ませていただきます！久々にキュンキュンしましたー✨ (9月29日 6時) (
レス) @page50 id: 9a6c96b2f0 (このIDを非表示/違反報告)
Kk - この小説すべて読みました。とてもおもしろいです。よければ現代のほうも書いてください。まだまだ暑い日が続いてるので体調に気をつけて元気に過ごしてください (9月11日 15時) (レス) @page50 id: 51f0cf609d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2023年7月27日 0時
