対等 ページ16
***
後日、二人の交際を何処からか聞きつけた宇髄が、不死川へと声を掛け
「なァお前…星宮と付き合ったんだろ。今から飯行こうぜ、話聞かせろよ。」
「…行かねェ、お前に話す事もねェしなァ」
素っ気ないその返答に、宇髄が面白くなさそうな表情を向けていると
偶然にも、付近を歩く星宮の後ろ姿が目に入り
「星宮ー!今から飯行こうぜ、!」
星宮の後ろ姿に向かって、宇髄が大声でそう呼び掛けるものの、
声の主が宇髄である事を悟った星宮は、怪訝な表情を浮かべ
「(宇髄と飯なんて行けるか…、不味くなる…。)」
そんな事を思いながら、振り返る事なくその場を立ち去ろうとする。そんな星宮に対して、不死川は思わず
「お前…随分と、アイツに嫌われてんなァ…。」
そう呟くものの、宇髄は特に気にしていない様子で
ふたたび口を開き、星宮に声を掛けたかと思うと
「不死川も行くってよ!お前、来なくていいのかー?」
「はァ…?誰も行くだなんて、行って___」
すると、宇髄のそんな呼び掛けに反応し、星宮が振り返ったかと思えば
「…!」
宇髄の隣にいる不死川を目にした途端、先程までの様子とは打って変わり
嬉しそうな様子で、ぱたぱたと足音を立てて駆け寄って来る。
そして、明らかに好意のある視線を不死川へと向けながら
「お前が行くなら…行く、」
隠し切れない星宮の好意を目にし、不死川は思わず緩みそうになってしまう口元を引き締めた後
「行く…かァ…。それで…何処行くんだァ、宇髄。」
そう言って、隣にいる宇髄に視線を移す。宇髄はそんな二人の様子を目にし、目を丸くしながらも
「お前ら、派手にお似合いだな。」
ふっと柔らかい笑みをこぼしながら、そう告げた。
それから、途中出会した甘露寺も同行する事になり
先程まで、不死川の隣を歩いていた星宮だったが
甘露寺の隣へと移動し、何やら楽しく談笑しながら歩いている様子。
「(甘露寺と…仲良いなァ、名前で…呼び合ってるしよォ…。)」
前方を歩く星宮に目を向けながら、ふと…そんな事を思っていると、突如視界に宇髄が入り込み
宇髄は不死川に対して、意地の悪い笑みを浮かべながら
「甘露寺に嫉妬なんかして…早速、彼氏面でもしてるつもりか?」
「……違ェよ、そんなンじゃねェ。その顔やめろォ」
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よっしー(プロフ) - はじめまして!実弥が好きでこの小説に出会い、春雷と星屑を一気読みしちゃいました!面白かったです!どちらの作品もすごく良かったので、また他の作品も楽しみに読ませていただきます!久々にキュンキュンしましたー✨ (9月29日 6時) (レス) @page50 id: 9a6c96b2f0 (このIDを非表示/違反報告)
Kk - この小説すべて読みました。とてもおもしろいです。よければ現代のほうも書いてください。まだまだ暑い日が続いてるので体調に気をつけて元気に過ごしてください (9月11日 15時) (レス) @page50 id: 51f0cf609d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雫 | 作成日時:2023年7月27日 0時