気づき ページ1
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(星宮 side)
二年前、当時呼吸が使いこなせなかった私に、
手を差し伸べてくれたのが、アイツ…『不死川 実弥』だった。
出会った当初は、何故私に構うのか理解できず、嫌味な態度を取り続けてきたが
アイツはそんな私を見捨てる事なく、
掴んだその手を、ずっと離さないでいてくれた。
気づけば、私はそんなアイツに閉ざしていた心を開き
師として…人として、誰よりもアイツの事を尊敬していた。
それと同時に、私はアイツの事が好きだった。
当時、そこにこれといった深い意味などなく、単純な好意であった筈なのに
その意味合いは…少しずつ、私の中で変化していった。
____あれは、久しく話していなかったアイツとの関係を修復し、出掛ける約束をした…次の日の事。
その日は鬼殺隊最強と称される、岩柱…悲鳴嶼さんとの合同任務だった。
任務を終え、帰路へと着く道中、悲鳴嶼さんに声を掛けられ
「星宮、今日は随分と…機嫌がいいようだが…、何かいい事でもあったか。」
不意にそんな質問を投げかけられ、咄嗟に
「大事な任務だったと言うのに…落ち着きがない様子でしたか。そうであれば…柱として、不甲斐ないです…本当に申し訳___」
すると、悲鳴嶼さんは私の言葉を遮るようにして、言葉を被せ
「謝る必要は無い。星宮、お前はしっかりと柱の務めを果たしている。さすが…かつて星柱であった、あの方の娘だ。」
大きなその手で、私の頭を優しく撫でた。
悲鳴嶼さんのその手は、何処となく亡くなった父さんの手を思い起こさせ、
少し寂しい気持ちを抱きながらも、その懐かしさと…温もりに、自然と心が温かくなった。
そして、ふたたび悲鳴嶼さんに先程の問いを持ちかけられ
「そう…ですね、いい事はありました…。……、」
さすがに『アイツと久々に出掛ける事が嬉しい』だなんて本音は…気恥ずかしくて言える訳もなく、
視線を泳がせながら、後の言葉に詰まっていると
そんな私の雰囲気を察したのか、悲鳴嶼さんは詳しく話を聞いたりせず、
「そうか…それは良かった。」
とだけ言って、ふたたび私の頭を優しく撫でた。
「(さすが…悲鳴嶼さん…、大人の対応…。)」
ちなみに、私は柱の中だと悲鳴嶼さんと胡蝶さんだけには…敬語を使うようにしている。
理由は、尊敬しているから…と
怒らせると…怖いから。……特に、胡蝶さん。
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よっしー(プロフ) - はじめまして！実弥が好きでこの小説に出会い、春雷と星屑を一気読みしちゃいました！面白かったです！どちらの作品もすごく良かったので、また他の作品も楽しみに読ませていただきます！久々にキュンキュンしましたー✨ (9月29日 6時) (
レス) @page50 id: 9a6c96b2f0 (このIDを非表示/違反報告)
Kk - この小説すべて読みました。とてもおもしろいです。よければ現代のほうも書いてください。まだまだ暑い日が続いてるので体調に気をつけて元気に過ごしてください (9月11日 15時) (レス) @page50 id: 51f0cf609d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2023年7月27日 0時
