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____『 神代 颯斗(カミシロ ハヤト)』、



アイツと初めて出会ったのは、鬼殺隊の最終選別。



二十人以上いた受験生のうち、生き残ったのは私と彼の二人だけで、



試験突破後、産屋敷一族から入隊に関する説明を受けながら、ふと隣にいる彼へと目を向ける。



…見慣れない銀色の髪に…宝石のような瑠璃色の瞳。



男でありながらも華奢で色白、…目鼻立ちの整ったその横顔を目にし、



『(…美しいな、___)』



そんな事を思っていると、不意に彼と視線が重なり



彼は私をじっと見つめたかと思えば、



『 何見てんだ、クソアマ 』



小声で呟くようにして暴言を吐き、中指をこちらへと突き立てる。



『(不良だ…、顔と性格の良さは一致しないか…。)』



少し残念な思いを抱きながら、彼から視線を外し



説明を最後まで聞いた後、その場から立ち去ろうとすると



『 オイ 』



不意に声を掛けられ、彼の方へと振り返る。



彼はこちらに近づき、私の顔をまじまじと眺め



『お前、変わってるな。___ 』



そう言って、私の横を通り過ぎ、一人山を降りて行った。



私は彼が去った後、ペタペタと自分の顔に触れながら



『(私の顔が、変って事か…?アイツに比べたら…劣るだろうけど…、まァ…どうでもいいか。)』



特に気には留めず、背を向け、山を降りていく。



その道中、先ほど彼とすれ違った際に感じた…煙草の匂いを思い出し



『(アイツ…私と同い年らしいが…、十六って煙草吸っていい年じゃないだろ…。)』



『(やっぱり…不良だな。アイツとは…あまり関わらないでおくか、____)』



そんな私の思いとは裏腹に…入隊当初の任務は、ほぼアイツとの合同任務で



『西條、あと頼むわ。』



アイツは私より実力がありながらも、何故か毎回手を抜き、



目の前に鬼がいるというのにも関わらず、刀を鞘へと収め、何食わぬ顔で懐から煙草を取り出す。



そして、煙草を吸いながら、私が戦う様子を側で眺める…そんな奇行が度々続いた。



『(何がしたいんだ、コイツ…?全く読めないな…)』



私は、昔から耳が良くて、人の思考が読める方ではあったけれど、



コイツに至っては、何を考えているのか分からない事が多かった。



彼は内心戸惑う私を気に掛ける事なく、煙草をふかしながら



『何ぼーっとしてんだ、西條。早く斬れ、ノロマ』



『(本当に何なんだ、コイツ…。___)

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作者名: | 作成日時:2023年7月19日 18時

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