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「___…あの…、これは一体どういう事でしょうか。説明してもらえます…?」



不死川と星宮が蝶屋敷に到着すると、すぐに胡蝶がいる診察室へ通される。胡蝶は星宮の脚の状態に目を向けながら、



「何故…これ程まで、怪我が酷いんでしょうか…。見たところ…応急処置、されてないですよね?」



胡蝶のにこやかな笑顔からは、静かな怒りが感じられ



星宮はそんな胡蝶を見て黙り込んだかと思えば、隣にいる不死川を目を向けて、



「……コイツが…勝手に…、…手当てもしてないのに…無理矢理運んだ。…コイツが悪い、」



「はァ…?お前、俺のせいにしてんじゃねェ。元はと言えば、お前が手当て受けるの頑なに拒んだからだろォ」



睨み合う二人を見て、胡蝶は笑顔を保ちながらも、額にピキピキと血管を浮かび上がらせて



「…喧嘩、止めてもらえます?ここ、診察室なので。」



そう言われ、二人は互いに視線を外してそっぽを向く。



そして、胡蝶は引き出しから薬と包帯を取り出し、手際よく星宮の怪我の手当てを行っていく。



手当てが済んだ所で、胡蝶は星宮の顔に目を向け、何かに気がついた様子で



「あ…星宮さん、唇が…切れてしまっているようですね__」



そう言って、星宮の顔へと手を伸ばした時だった。星宮の身体が一瞬、強張ったかと思うと



「…触るな、」



ばちんっと手を弾く音が、診察室に響く。胡蝶は一瞬、驚いたような表情を見せた後、静かに星宮を見つめ、



そして、ニコッと笑顔を見せたかと思えば



「……以前から気になっていましたが、あなたのその態度…改めないといけない様ですね。…不死川さん、一旦席を外していただけますか。」



「……お、おう…。」



不死川は言われるがまま、診察室の外へと出ると、胡蝶の手によって勢いよく戸が閉まり



「(……?…何してんだァ…、アイツら…。)」



しばらくして戸が開いたかと思うと、そこには笑顔の胡蝶とは対照的に、青ざめた顔をした星宮が立っており



「…怪我の手当ても無事済んだ事ですし…、お大事にして下さいね。星宮さん。」



穏やかな口調でそう告げると、星宮はぎこちない様子で



「……手当てを…して下さって…、ありがとう…ございました…。…胡蝶…さん…。」



「はい、よく出来ました。では、私はこれで___」

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作者名: | 作成日時:2023年6月12日 2時

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