星屑を掴む【不死川実弥】

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不死川はその言葉を聞いて、静かに口を開き



「俺ァ…別に良いんだよォ…こんな傷…慣れてるし、痛くも痒くもねェ。」



「…けど、お前だとか…他の奴等が怪我してるの見るのは…いつになっても耐えられなくてなァ…、」



不死川が呟くようにしてそう話す中、星宮は少しの沈黙の後、視線を落として



「…人に優しくするのはいいが…それと同じくらい『自分の事も大事にしろ』…だなんて言っても、どうせお前には響かないんだろ、…。」



不死川は星宮のその言葉に対して、返答はせず、ただ口を閉ざしていた。



星宮はそんな不死川の沈黙を破るようにして、口を開き



「…でも…これだけは、覚えておけ…。お前が怪我して…、痛くも何ともなくても…、心配する人間が…此処にいる…。悲しむ人間が…此処にはいる…、」



「それだけは…忘れないで、心に留めておけ…___」



星宮はそう言いながら、不死川をきゅっと抱きしめた。



「………、…____」



星宮の言葉を聞いて、不死川は何か考え込んだ様子を見せた後、「…分かった、」と呟き



それと同時に、今まで一方的に抱きしめられていた不死川は、手を伸ばして星宮を軽く抱き寄せる。



不死川は自身を思いやる星宮の言葉と、身体の温もりに触れ



「(………あったけェ…、____)」



そんな事を思いながら、静かに瞼を閉じた。



しばらくして、急に星宮が不死川から離れたかと思うと



先程とは打って変わって、素っ気ない様子で



「…満足したか、？…お前…さっき自分が女に縁ないからって妬み…みたいな事、言ってたろ。だから、私が犠牲になってやったんだが…」



「オイ…犠牲ってどういう意味だァ…、…お前、俺が女に飢えてるみたいな言い方すんじゃねェ。」



「…あれは妬みだとか、そういうんじゃなくてよォ…その…何だァ、…___」



不死川はそう言って、少し言葉に詰まったような様子を見せながらも、続けて



「…お前…女だろォ。お前が男に気安く触るせいで、目付けられて…危ない目にでもあったら、嫌だろォ…普通にィ…。…だから、ああいう軽率な行動すんじゃねェ」



星宮はそれを聞いて目を丸くしたかと思えば、少し呆れた顔をして



「お前…流石に心配し過ぎじゃないか…、何もそこまで…」



不死川はそう話す星宮に目を向けたかと思うと、一旦視線を外し、ポツリと溢すようにして



「するだろォ… …それくらい…大事に思ってんだよォ、お前の事はァ…____」

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