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それから数週間後、不死川は数名の隊士と共に、とある任務を任される事になった。その中には星宮の姿もあり、



「(相変わらず…無愛想な顔してんなァ、アイツ…。)」



他の隊士たちが不死川にペコペコと頭を下げる中、彼女だけは不死川から視線を外し、不機嫌そうな顔で後ろをついて歩いていた。



そして目的地に着いた後、各々鞘から刀を抜いて鬼へと挑むが、攻撃を受けた隊士たちが次々と負傷していき、その場へ倒れてゆく。



不死川はそんな光景を見て、内心苛立ちながらも、負傷した隊士を護るようにして剣を振るう。



「(…ったくよォ…、新人に限らずコイツらも…どうなってんだ、最近の隊士の質は…。もっと骨のある奴は___)」



不死川がそう思いかけた時、…付近で大きな音がしたかと思うと、砂埃が舞う中で倒れ込む鬼と、その場に立ち尽くす星宮が視界に入る。



鬼はすぐさま体制を整え、星宮に襲い掛かろうとするが、彼女は瞬時に鬼の背後を取り、回し蹴りを一発入れ込む。



生身の攻撃にも関わらず、星宮の圧倒的な蹴りの威力で鬼がその場に倒れ込むと、彼女は刀を力強く握りしめ



「死ね」



吐き捨てるようにしてそう呟いた後、呼吸技を使う事なく、日輪刀で鬼の頸を豪快に切り落とした。



「(………マジかよ…アイツ…、…___)」



己の力のみで捩じ伏せるような…そんな強引な戦い方を目にした不死川が、星宮に気を取られていると



いつの間に自分の背後に鬼が迫り、鋭い爪でこちらを狙っている事に気がつく。



「(クソ…ッ…避け切れるか…、!?__)」



すると、背後にいた筈の鬼の気配が一瞬にして消えたかと思うと、その鬼は星宮に踏み潰されるような状態で倒れ込んでいて、



星宮は鬼の顔面を地面にグリグリと押し付けながら、不死川に目を向け



「……余所見すんな、カス。」



星宮の棘のある言葉に不死川はピクリと反応したかと思えば、苛立った様子で



「おい、お前…いい加減その口の聞き方なんとかしろォ…、殺すぞカス。」



「…そっちが口の聞き方を改めろ、」



「あァ?…何で俺がテメェ相手に、そんな事___」



不死川がそう言いかけた時だった。鬼の頭が180度回転し、口を開けたと同時に血鬼術が放たれる。



星宮は直接の攻撃を何とか避ける事は出来たが、



「…ッ…、……」



着地の際に足を痛めたのか一瞬顔を歪めはしたものの、すぐさま立ち上がって、静かな殺意を鬼へと向けていた。

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作者名: | 作成日時:2023年6月12日 2時

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