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不死川はそう言った後、続けて



「前にも言ったよなァ、嫁入り前の女が気安く男に___」



星宮は不死川の説教が始まる事を悟ると、面倒くさそうな表情を浮かべながら、その言葉を聞き流し



「オイ、何だその顔はよォ…ちゃんと聞いてんのかァ?」



不死川の問いかけに対し、星宮は視線を泳がせたかと思えば、ムッとした様子で口を開いて



「別に…お前にする分には、よくないか?何でそんなに言われなきゃいけない…、」



「それとも…あれか、お前は…私に触られるの、嫌だったか…?」



そう言って、少し不安そうな目を向けながら、不死川の手をきゅっと握る。不死川はそんな星宮に対し



「………っ…、嫌…じゃ…ねェけどよォ、…」



辿々しい口調でそう答えると、星宮は何事もなかったかのような顔をして



「こういう事は、お前だけにしかしないから…安心しろ。もう、説教は聞き飽きた。___」



そう言って立ち上がった後、不死川に「じゃあな」と一言告げて、その場を立ち去っていく。



不死川はそんな星宮の後ろ姿を眺めながら、



「(いや…それはそれで…、どうなんだァ……アイツ、俺の事…信用しすぎだろォ…)」



「(俺だって…一応、男なんだけどなァ…__)」



星宮から一旦視線を外し、複雑な思いを一人抱え込んでいた。



















***



後日、星宮と出掛ける約束をした不死川が、待ち合わせ場所へと向かうと




「 気安く触るな、骨折るぞ。」



そこには二人の男に絡まれ、苛立つ星宮の姿があり



自身に触れた男の手首を掴み、容赦なく締め付ける。



そんな星宮の圧に押され、男達が退散する中



「(俺が助けるまでもねェってかァ…逞しい奴…。)」



不死川がそんな事を思っていると、先程星宮に絡んでいた男達とすれ違い



「クソ…何だよあの女…、せっかく声掛けてやったのに無愛想な態度取りやがって…所詮良いのは面だけかよ。」



「アレ絶対性格悪いだろ、…あんな女こっちから願い下げ___」



すると、男の言葉に被せるようにして「オイ」と一言、低い声が投げかけられたかと思うと



「テメェら…人の連れに手ェだしといて、挙げ句の果てには悪口かァ…?……覚悟は出来てンだろうなァ、___」



そこには今にも殴りかかってきそうな不死川の姿があり、



そんな不死川の姿を目にし、男達が怯えていると



「……お前、何してる。一般人に普通そこまで、殺気立つか?あまり怖がらせるな、落ち着け。」

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作者名: | 作成日時:2023年6月25日 9時

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