検索窓
今日:35 hit、昨日:12 hit、合計:29,171 hit

ページ ページ42

そして、星宮は不死川の手を振り払い、背を向けながら



「…お前にとって…私はその程度だったかもしれないが…、私は…お前が柱であったから、…師であったから、慕ってた訳じゃない。」



「『不死川実弥』…お前を、一人の人間として…慕っていた。てっきりお前も…私自身を見てくれていたような気がしたが…、…どうやら私の思い違いだったみたいだな。」



そう告げた後、星宮は下ろした拳を強く握りしめ



「………こんな思い…するくらいなら…、お前の継子になんて…ならなければ良かった…ッ…、…___」



吐き捨てるようにしてそう言い放った後、星宮は不死川の話を聞く様子もなく、歩き出し



「もう私に構うな、お前の顔など…見たくもない。__」



決して振り返る事なく、その場から立ち去っていった。



不死川は彼女の名を口に出し、呼び止めようとしたものの



「(今更…俺に何が言えるってンだァ…、…もう…遅ェだろォ…___)」



彼女を深く傷つけた罪悪感から、何も言い出す事が出来ず、ただその場に立ち尽くしていた。



















***



(星宮side)



___翌朝、…その日の目覚めは最悪だった。



昨日、アイツに放った言葉が、頭の中に残り続け



「(何で…あんな酷い事、言ってしまったんだろう…__)」



そんな後悔を抱えながらも、いつも通り支度を進め、刀を腰へと携える。



「(任務まで…少し時間あるな…、適当に時間潰すか…。)」



そんな事を思いながら屋敷を後にし、ぶらぶらと辺りを歩いていると、



視界に入るだけで虫唾が走る、派手な奴の姿が目に入る。思わず背を向け、足早にその場を去ろうとしたが



「よォ、星宮。元気にしてるか、」



「宇髄……お前…いつの間に…、気配消して近づくの止めろ。殺すぞ、」



馴れ馴れしく声を掛ける宇髄を睨みつけ、そう言葉を返す。



「お前…相変わらず、俺の事嫌いだよな…俺、お前になんかしたか?何もしてねェだろ、」



「……この際ハッキリ言う、私はお前が生理的に無理だ。今もなお、精神的苦痛を味わってる。謝罪して欲しいくらいだ、」



そう告げると、宇髄は軽くため息をついた後、何やら意地の悪い笑みを浮かべ



「…謝罪…ねェ、そうだなァ…__」



そう言って、私の顔を覗き込んだかと思うと、指先で顎をくいっと持ち上げ



「キスしてやっから…それで許せ。ほら、早く目ェ瞑___」



「ぶち殺すぞ、さっさと離れろクソ野郎。」

次ページ→←前ページ



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
206人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2023年6月25日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。