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不死川は伊之助の言葉を聞き、軽く舌打ちをした後



「……ッ…、だから…何の話だって、聞いてンだよォ…__」



そう呟きながら、視線を下へと落とす。



不死川はその場で何か考え込むような様子を見せ、歩き出したかと思えば



「………、…___」



鬱蒼と立ち並ぶ木々を掻き分けながら、脳裏に浮かぶ彼女の姿をひたすら探す。



そして、見慣れた煌びやかな金髪が視界に入ると



「 星宮 」



静まり返る夜更けに、不死川の声がはっきりと響く。



星宮は名を呼ばれ、思わず立ち止まるが



「(………、)」



声の主が誰であるかを悟ると、振り返る事なく、その場から立ち去ろうとする。



すると、不死川はそんな星宮の腕を引き、後方へと振り向かせ



「…話がある、ツラ貸せェ。」



真っ直ぐな視線を向け、星宮にそう告げる。



一方、星宮は不死川に対して、冷ややかな視線と微笑を浮かべながら



「…あれだけ私を避けといて…話がしたい?…よくそんな都合のいい事が言えるな、お前。」



「…私の事が嫌いになったと、面と向かって言いに来たつもりか、?まァでも…その方がこっちも割り切れる、…嫌いになったなら、さっさとそう言え。」



淡々とした口調でそう告げる星宮に対し、不死川は



「…ッ、誰もンな事言ってねェ……俺がお前を…、嫌いになる訳___」



すると、星宮はそんな不死川の言葉を遮るようにして、



「じゃあ…何で…、…名前で呼んでくれなくなった…、___」



不死川に目を向け、ポツリとそう呟く。その後も、星宮は続けて



「…屋敷に行っても…毎回出てきてはくれない…、手紙を書いても…返事は来ない…。…話しかけようとしても…私を避けて、一人何処かに行ってしまう…」



「私は…お前の行動から、気持ちを察せないほど馬鹿じゃない…もうお前は…私と話す気なんて、本当はないんだろ…。」



星宮はそう告げた後、少し間を置いてから、口を開き



「……あの日…入隊してまもない頃、私に声を掛けたのは…私を継子にして、柱にしたかったからか。」



「だから私に優しくして…、そういう意味で…大事に思ってくれていたのか。…役目を終えた今…私自身には何の興味もないか、」



そう問いかけた後、星宮は不死川から視線を外して



「所詮…私は、お前の継子でしかなかったんだな、___」



悲しみの色を瞳に浮かべ、そう呟いた後



星宮は不死川と視線を合わせる事なく、ただ俯くばかりだった。

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作者名: | 作成日時:2023年6月25日 9時

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