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「(___…眠ィ…、…今日で二徹目かァ…。クソ…ッ…苛々すんなァ……)」
某日、目の下に薄らとくまを浮かべながら、次の任務へと向かうのは風柱、不死川実弥。
ここ数日、多忙の任務により、思うように睡眠が取れず…不死川の苛立ちは積もりに積もっていた。
そんな中、苛立つ不死川に対して、親しげに肩へと腕を回してくるのは音柱、宇髄天元。
「よォ、不死川。せっかく久々の合同任務だっていうのに…お前、何勝手に一人で行こうとして___」
「黙れェ、殺されてェのかァ…テメェはよォ…、」
宇髄の何気ない一言にすら苛立ちを覚え、いつも以上にピリピリとした空気を放つ不死川。
宇髄はそんな不死川に目を向けながら、
「(随分と気立ってんな…コイツ。この様子だと…何しでかすか…分かったもんじゃねェぞ…)」
そんな事を思っていると、不意に視界には見覚えのある、煌びやかな金髪が目に入り
「お…、あそこに居るの…星宮じゃねェの、？」
宇髄の視線の先には、不死川の現継子、星宮一華の姿が。
星宮の側には他二人の隊士がおり、一人は道端に座り込み、わんわんと泣き叫んでいる様子。
「私…任務行きたくない…、だって怖いもん…絶対無理だよぉ…！！」
「落ち着け…大丈夫だ、俺と星宮がついてる。だから安心して、___」
もう一人の隊士がそう言いかけた時だった。星宮が泣き喚く隊士に近づいたかと思うと、ぱしっと軽く頭を叩いて
「黙れ、早く行くぞ」
「痛っ…！殴った…一華ちゃんが殴ってきたぁ…、！！鬼より怖いよぉ…、人でなしだぁ…！！」
余計に泣き喚く隊士を目にし、星宮は隊士の頭をぐっと掴んで圧をかけながら
「…おい…いい加減泣き止まないと、本気で殴るぞ。」
「待て待て、星宮も落ち着けって…！な…？三人で仲良く任務いこうぜ、」
もう一人の隊士が慌てて星宮を止め、場を宥める…そんな光景を少し離れた所から目にし、宇髄は思わず
「(妙に既視感あると思えば…、俺の嫁みてェだなァ…。)」
ふと嫁三人の姿が浮かぶと同時に、他の隊士と交流する星宮を見て、
「…アイツ、変わったな。前は、他人に興味すらないような感じだったのに…、…これも師であるお前のおかげか、？」
宇髄が隣にいる不死川にそう問いかけると、不死川は呟くようにして
「別に…俺ァ何もしてねェ…アイツが自分で気付いて、変わっただけだろォ、___」
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作者名：雫 | 作成日時：2023年6月25日 9時
