静かな夜に ページ1
ひゅーひゅー。
ベッドの上で本を読む少年。
自分の気管支と同じ音を出し始めた外に興味を引かれ、しおりを挟むとカーテンを開けにベッドから離れる。
｢雨酷いな｣
バケツをひっくり返したような土砂降りに少しワクワクしている。
窓を開け、そっと手を伸ばす。
雨を掬った細い手は勢いに負け、下へと落ちていく。
｢痛っ｣
安全のための柵に肘をぶつけた彼は、肘をさすりながら窓から離れる。
と、ちょうどその時、和也。とノックもなしに兄の翔が侵入してくる。
｢なに、ノックくらいしてよ｣
｢ごめんごめん、ご飯できたから呼びに来たの。行ける？｣
和也は雨で濡れた手をティッシュで拭きながら、兄の問いにかぶりを振る。
｢雨触ったの？｣
｢うん｣
｢なら手をちゃんと洗ってきな。ハンドソープ補充しといたから泡立ちが凄くいいはず｣
｢わかった｣
兄が言っていたように、泡立ちがものすごく良かった。
いつもならめんどくさくてさっと流してしまう泡もかれこれ1分以上彼の手のひらに。
｢っ、げほっげほっ、｣
発作はいつも突然おそってくる。
｢げほっげほっ、ひぃ、げほげほげほっ、、ひゅ、｣
息を限界まで吐き出すと、ひぃひぃと音を立て勢いよく息を吸い込む。
それがまた刺激になり咳き込む。
｢和っ、｣
彼よりひとまわり大きい兄が、後ろから彼を支える。
サッと手についた泡を流してやり、和也と一緒に床に座り込む。
｢大丈夫大丈夫。すぐ良くなるから。｣
吸入器をつかうと、兄の言った通り、和也の呼吸は次第に落ち着いてくる。
夏に入りかけているこの時期は蒸し蒸ししていて暑い。
発作で体力をつかった和也の身体は汗ばんでいる。
｢シャワー浴びてからご飯にしようか。｣
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消費期限(プロフ) - ちえさんさん» ほんとに残念でしたよね〜💦二宮くんと太一くんのコメントがお兄ちゃんすぎて激アツでした😌 (9月5日 22時) (
レス) id: e1b4d7c7fb (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - DASH、見ました。あれは残念でしたね。時差で水量が増える川の怖さなんかも伝わると良いけれど。お話の兄弟たちも思いやりがあって、暖かいです。。 (9月5日 18時) (レス) @page32 id: 1ddc255e22 (このIDを非表示/違反報告)
消費期限(プロフ) - 個人的に、ほとんどの物事が『めっちゃいいな』より『なんか、いいな』ってのがベストだと思ってます。なので、智くんの曲流しながら読んで、そういう感想をもってくれたの、、とっても嬉しいです。 (7月24日 1時) (レス) id: e1b4d7c7fb (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - タイトルと同名の曲をBGMにして読みました。語彙力無くて申し訳ないけど『なんか、いいな』って感じた物語でした。 (7月23日 11時) (レス) id: a409136931 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：消費期限 | 作成日時：2023年7月15日 22時
