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[不死川]
こいつが今なんて言ったのか
全然頭に入ってこなかった。
不死川「お前、まさか1人で…」
A「はい!8体の鬼の首を斬ってきました!
でも思ったより手こずってしまってこんな朝になってしまいましたが。」
そんな事を言いながら
微笑んでいるこいつに俺は今までで1番大きな声で怒鳴った。
不死川「馬鹿野郎!!」
A「えっ…」
不死川「お前は1人で勝手に何をしてやがんだァ!
俺の許可もなしに、ましてや1人で鬼狩りに行くなんてなァ!」
A「そ、それは…不死川さんの役に立ちたくて…鬼の首を斬れないと認めて貰えないと思って…」
不死川「そんなのは関係ねぇ!お前は俺が最初に約束したことを破ったんだァ!
忘れてねぇよな?最初に俺がなんて言ったのか!」
それを伝えれば
Aは少しずつ目に涙が溜まり、必死にその涙が流れないように耐え、震える声で
A「1人で鬼狩りするのはダメだ……不死川さんが傍にいる時だけ…約束だと……」
不死川「あァ。それをお前は破ったんだ。」
そう言ったらAは堪えてた涙が溢れ出て
顔をボロボロになった両手で隠し、
A「すみません……すみません…すみません……」
ただひたすら謝ってきた。
こいつの初めて泣いたところをみて、いや、
こいつのボロボロなこの姿を見て昔の自分と重ねてしまった。
鬼殺隊に入る前の俺は日輪刀の存在も知らず
色んな武器をもって鬼を朝まで吊るして消えるのを待っていた。
そんなむちゃくちゃだったが、鬼を倒していた俺と今のこいつの姿が重なって見えた。
だからかこいつの気持ちが痛いほど分かる。
不死川「っち!俺に何も言わずに鬼狩りしに行ったんだァ。今度俺におはぎを作れ。それで今回は許してやる。その代わり二度とこんな真似はするなァ。分かったかァ?」
そう言えばAは目をキラキラとさせて
大きく頷いた。
A「はい!ありがとうございます!」
しかし、いきなりバタっと倒れだした。
不死川「おい!?」
慌てて倒れてきたAを抱きとめると、
スヤスヤと俺の腕の中で寝やがった。
1晩一睡もしないで鬼と戦っていたのだろう。
俺は爆睡してるAを横抱きにして彼女の布団に寝かせてやった。
不死川「全く。心配させやがって。」
襖を閉める時、こいつの間抜けな寝顔をみて
頬が緩んだことに気づかなかった。
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美月(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!後、細かいようですが、厨房会議ではなく柱合会議ですよ! (2020年5月19日 15時) (レス) id: d560ff43cd (このIDを非表示/違反報告)
花月(プロフ) - こすもす。さん» わぁぁ!そう言って頂けると本当に嬉しいです(><)ありがとうございます!!最近更新が止まってますがまた書き始めて行くので是非楽しんで見てくださると嬉しいです!! (2020年4月24日 3時) (レス) id: 728947fc11 (このIDを非表示/違反報告)
こすもす。 - 実弥推しになりそう、!めっちゃ話の内容好きです!作者様、書いてくれてありがとうございます! (2020年4月23日 0時) (レス) id: f30f25af72 (このIDを非表示/違反報告)
花月(プロフ) - 夢世_yumese_さん» あぁぁ!すみません!気づきませんでした。教えてくださってありがとうございます!! (2020年2月9日 13時) (レス) id: 728947fc11 (このIDを非表示/違反報告)
夢世_yumese_(プロフ) - オリジナルフラグ外しましょう! 違反報告される場合があります。 (2020年2月9日 13時) (レス) id: 093bdce514 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花月 | 作成日時:2020年2月8日 18時