別世界で出会った鬼の少年【鬼滅の刃】【累】

17、諦めない ページ17

[A]



蝶屋敷から出発して
那谷蜘蛛山目指して歩いているが
意外に遠かったためもう夕方になってしまった。




まだ街の中。
急がないと夜になってしまう。




少し早歩きで向かったが
もう夕日は消えてしまい辺りは真っ暗に。





やばい！もう夜だ！
早くしないと!!





そう思って
夜道を小走りすると





「美味そうな匂いがするぞ。」






ゾクッ!!




後ろから声が聞こえた。
この感じ、鬼だ。





振り向くと雑魚鬼と思われる鬼が一体、
私の方に凄い勢いで飛びかかってきた。






A「えっえええええ!?」





うっそー！
今日冨岡さんもいないし、1人だよ!?






恐怖のあまり慌てて逃げ続け、
路地を曲がった時






「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」






な、何!?




さっきの鬼の叫ぶ声が聞こえた。




恐る恐る元に来た道を戻ると、
鬼の体がバラバラに切り刻まれていた。





A「えっどうゆうこと？」





辺りを見回しても誰もいない。
鬼殺隊の人がやったんじゃない。





一体誰が……






考えていたら
鬼が徐々に体が復活していき、
元の体に戻ってしまった。





「くっそー！次こそは喰うぞ！」






そう言って
本能に従うまま私に向かって襲ってきた。






怖い、逃げたい…でも！
私も鬼殺隊の隊員。




鬼を倒すのが私の今の仕事!!




でも怖い……

ほんの一瞬、
現実逃避するように目を瞑った。







…………………………2年前の夏





道場に響く竹刀の叩く音。





A「やぁぁぁぁ！」





バン！！





審判「終了！」





A「またお兄ちゃんに負けちゃった。
お兄ちゃんには叶わないなぁ。」





兄「そんなことない。
今日はいつもよりキレがあって良かったぞ。
成長したな。」





そう言って頭を撫でてくれる兄。
優しくて大きな手。




兄「Aのいい所は何事も諦めないことだ。
試合で窮地に立たされても諦めない。

それで逆転勝ちした試合はいくつもあるだろ？
俺はAのそうゆう所が尊敬するよ。


A、これからも諦めないで戦うんだよ。」




………………………………………



お兄ちゃん、私は諦めない！



殺るんだ！






「はぁぁぁぁぁぁ！」







A「すーーーーーーっ」






刀を構え、大きく息を吸い
鬼が私の真正面に来た瞬間
瞑ってた目を開き







A「桜の呼吸 壱ノ型 桜門筋！」





スパン!!





鬼の首が斬れた。

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