episode49 ページ2
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『っ、はっ…！！』
唐突に意識が浮上して最初に感じたのは全身の激痛と息苦しさ。
上体を起こして、何とか落ち着こうと深く息を吸い込んで吐き出すけれど、呼吸の乱れは暫く収まりそうになかった。
寝衣は汗でぐっしょり濡れていて、長い時間魘されていたのだろうな、とどこか他人事のように思った。
懐かしい、大切な人の夢だった。
一度たりとも忘れたことのないその人は、いつだって
強くて、優しくて、前を向かせてくれる人だった。
死んでほしくなかった。
側にいてほしかった。
隣で、笑っていてほしかった。
叱咤して、正しくあるべき道を示してほしかった。
『ごめんね。それから、ありがとう。……錆兎』
都合の良い夢だったということは、わかっている。
でも、それでも。
貴方が、諦めるなと言ってくれるのなら。
ずっと見ていると、そう言ってくれるのなら。
私はまだ、折れない。
“『俯いてしまうのなら、私も隣にいるから』”
“『これ以上、義勇が傷つかないように。大切にしたいものを失わないでいられるように、強くなるから』”
“『私は絶対、義勇を一人になんかさせない』”
最終選別を経て塞ぎ込んでしまった義勇を見て誓った。
二度と、彼にこんな思いはさせないと。
義勇が修羅の道を選ぶなら、一緒に戦うと。
私を救ってくれた義勇に、錆兎に、鱗滝さんに。
少しでも、何か返せるように。
まだ、やるべきことがあるから。
此処で、立ち止まってはいられないから。
立ち上がる理由を、もらったから。
『私は、鬼殺隊士であり続ける』
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ミミ - 頑張って更新してくださいー！ (2022年6月16日 3時) (
レス) id: 67844f146c (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - ミミさん» ミミさんコメントありがとうございます。羽織のこと覚えてて頂けたの嬉しいです、、。引っ張ってる割にそんな大層なお話じゃないかもしれないんですけどちゃんと書きたいところなので気長に待って頂けたら幸いですm(_ _)m (2022年5月2日 23時) (レス) id: 869b2e483e (このIDを非表示/違反報告)
ミミ - 続きが気になります！更新頑張ってください♪ 夢主にとって羽織が大切な理由がいつか出るの楽しみでワクワクしてます！ (2022年5月1日 23時) (レス) @page3 id: d6a0546df1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち | 作成日時：2022年4月24日 11時
