3年A組(ⅳ) (ページ6)

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教室を出て誰もいない美術室へ行く

しばらくボーッと座っていると扉が開き、先生が出てきた

柊「A、お前……」

汗はかいてないものの顔色が悪くて足取りも良くなかった

『先生……体調大丈夫ですか？』

柊「なんとかな。それよりさっき教室での話だが…」

『監視カメラで聞いてたんですね…

私は本当に3年間苦しかった…1年は写真の投稿、2年は家族が死んで更に写真やストーカーのエスカレート。3年は大好きな澪奈が亡くなって………

ことある事に色々言われてるのがマイボイを辞めた今でも分かってしまって…1人の方が気楽で………でも賢とすずちゃんはそれを分かって寄り添ってくれて…………唯月や香帆達も…………色々思ってくれていて………』

柊「お前はよく頑張っているよ。人一倍クラスでは明るく見せかけているが本当は心の中に他の人以上の苦しみを抱えている。」

先生の言葉に涙が出てくる
先生が私を抱き締めて落ちつかせてくれた

柊「まぁ、こんな事したら須永に殴られそうだが笑」

『そんなことはしませんよ』

柊「いや、するだろうな。そのブレザーも須永のだろ？須永がお前を支えていたんだな」

賢からわたされたブレザーを肩から羽織っていた

『先生が3日目の夜、生きる活力の話をした時からずっと考えていたんです。私にとっての生きる活力。家族を事故で失った苦しみ、澪奈が亡くなった時何も出来なくて悔しかったとき、いつでもそばにいてくれたのは賢でした。私にとっては彼が生きる活力なんだと思うんです。』

先生は相槌をうちながらちゃんと聞いてくれる

最近、賢やすずちゃん以外の人にこんなに自分の弱い部分を言ったり思いを話すのは無かった

でも、先生だと安心感があり、何でも包み込んでくれる。そう思った…