3年A組(ⅳ) (ページ2)

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みんなそれぞれ好きなことをしている

腕立て伏せをしてる人とかお化粧とか
ふざけまくってる人とかもいる
いつもの風景って感じがする

私はここ数日定位置化している里見くんの席でボッーとしていた

賢は電話をしに行ったし花恋や真壁くんはいないし…

逢沢「Aさんは何もしないの？」

カメラを片手に話しかけてくる

『んー？なんもすること無くてさぁ…』

逢沢「そう…」

そのまま何処か別の場所に行くかと思ったらそのまま私を撮り続ける

しかも無言で

『逢沢くん？なんで私？なんで無言？』

なんか恥ずかしくなってくる

逢沢「一人で黄昏てるマドンナをカメラに収めるのもいいかなって」

なんか逢沢くんに言われると照れてしまい俯く

『なんか逢沢くんのキャラじゃない…』

逢沢「そうかな…」

そこへ花恋と真壁くんが帰ってきた

花恋「A、翔ってほんとヘタレだと思わな…………ちょっと！逢沢、Aになにしてるの！」

逢沢「いや…別に…」

花恋に話しかけられてもカメラのレンズはこっちを向いている

花恋「Aを撮ってるの？」

逢沢「そう。滅多に撮れないからね」

花恋「それはしょうがない。可愛いAを撮りたい気持ちは良くわかる…」

そう言って花恋は携帯で写真を撮り出す

『なにしみじみ言ってんの！恥ずかしいじゃん！』

花恋「あー！このアングル最高！でもこっちも捨て難い」

『ねぇ、花恋？貴方もキャラ変わってない…？』

全然止める気配がない
困って真壁くんの方をじっと見て助けを求める

真壁「まぁ、そこら辺にしといたら…」

真壁くんが止めるように言うと逢沢くんは頷き、別の場所を撮影しに行った
花恋はまだ撮ってるけど一人減っただけでもかなり大きい

『助かった…まじで救世主。真壁くん、ありがと』

真壁「いやいや！」

少し笑ってお礼を言うと真壁くんの顔が少し赤くなっている

『真壁くん、体調悪い？顔が赤いけど…』

さっきまでそんなこと無かったのになぁ…

少し手を伸ばしておでこに触ろうとすると顔を逸らされてしまった

花恋「なるほどねぇ………次はAですか……翔、ちょっときて！」

そう言うと花恋は撮影の手を止めて、真壁くんの手を引いて足早に教室から出ていってしまった

『えっ！ちょっと一人にしないでよ…』

帰ってきたと思ったらまた行ってしまった…