【おそ松さん】笑わせてみせるから！４(一松) (ページ40)

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▼episode.131▼ ページ40

一瞬のうちに世界が回転して…

目の前には、前髪で顔が隠れた領ちゃんが映った

『…領ちゃん…』

領「…ねぇ…Aはさ…誘ってるわけ？…」

私の頬に手を当てる領ちゃん…

表情は前髪で隠れて分からないが
こんな声…聞いたことない…

領「…格好いいって…言ったりさ…

こんな無防備な格好して…

こんなに僕を振り回して楽しい？…

僕だって…男なんだよ…

今日の格好だって…

周りの男はチラチラ、Aの事見てたんだよ

僕にとってそれがどれだけ不快な事だと思う？

好きな女の子が他の野郎に見られて気分がいい訳ないでしょ？…」

『…えっ……』

領「まだわからない…？

僕は………僕はさ……

Aの事が好きだよ…

僕だったら…Aの事を忘れて他の女と付き合う奴より…

絶対に…悲しませたりしない…」

私の額に軽くキスをした領ちゃんは
悲しげな顔をして私を見下ろしていた…

領「ねぇ…僕だったら…ダメなの…？

そいつの替わりには…なれない？…」

領ちゃんから水が落ちてきて…
泣いてる事がわかるけど…

私は何もできなかった

『…替わりにはなれないよ…』

一松君は…替わりなんかで…済まされるほど…
粗末なものじゃない…

それだけ…好きなんだから…

領「っ……」

掴まれた手に力が入って少し痛い…けど…

領ちゃんはきっとこれ以上に痛い思いをしてるんだろう…

『でも…領ちゃんの事ね…そんな風に見てなかったから…どうしたら…いいかわかんない…』

領「……だったら…僕が惚れさせるから…」

『…へっ…』

領「僕だって…素直に諦められるほど…簡単な想いじゃない…

わからないなら…わかってもらいたい…

だから…惚れさせるから…

覚悟しといてよ…」

『なっ…//』

領「怖い想いさせて、ごめんね」

私の上から退いた領ちゃんは
いつもの領ちゃんで…

『…っ////』

さっきの領ちゃんと比べてしまい…

顔が赤くなる…

領「ほら…おいで…」

昔みたいに手を出されて…

手を握ると、寝室へ連れて行かれ

布団の上に寝かされた

領「何もしないから」

そう言って私に抱きつく領ちゃんに

少しドキドキしながら…

私は目を閉じた