あなたのおかげで。 (ページ17)

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整理ページ17

圭太 side

今日は部屋人が変わるということで今は部屋の整理をしている。

引き出しの中に高校時代に使っていたノートがあった

懐かしくて手に取ると

ﾋﾗﾋﾗ

「ん？」

一枚の写真が落ちた

「懐かしい」

岩見「なにが？」

「いや、高校時代の写真出てきてさ」

神林「え、見たい。」

岩見「え、これAちゃん？」

「そうそう」

その写真には俺とAが賞状を持って笑っている姿が写っている

神林「ほんとに強かったんだな、Aちゃん。」

「うん。」

ふと、Aが走れなくなったことを思い出して切なくなる。

Aは中学時代からほんとに強くて、よく男子と一緒に練習していた。

女の子のAにだけは負けたくなくて、必死に練習したのを覚えている。

「Aのおかげで強くなれたんだよな…」

そう。俺を強くしてくれたのは間違いなくA。

家が近いこともあって、オフの日もよく一緒に練習していた。

Aの練習はとにかくストイックでキツイものしかなかったけど、それが力に変わっていた。

もうAとあの練習は出来ないのか。

そう思うと悲しくなる。

Aがもう走れないだなんて、まだ信じたくない。