タイムリープで未来へ帰ったら囲われていた件【東リべ】

28話 ページ29

帰り道．


千冬がたくさん話しかけてくれるけど、どうしても推しと2人きりであるということに意識がいって中々内容が入ってこない……。


『あの、千冬さんっt 「千冬」……へ？』



「"千冬"でいいぜ。それに敬語もなし。だって俺らタメだろ？」


そういえば、私たち同い年か。


店長だからつい年上見たく感じじゃってたけど、お互い26歳ということを忘れていた。


『わかりまし……わかった、千冬。……へへっ何か照れるね』


そりゃ推しだもんね。


ちょっと恥ずかしいかも。



「……っ。お、おう」


暗くて顔がよく見えないけど千冬の顔はちょっぴり赤い気がした。


それが、千冬も照れてなのか、はたまた夜で寒いからかなのか、私には知る由もない。


それにしても、お互い26歳というので思ったけど千冬には彼女とかいるのだろうか…？


いや、決して狙ってる訳ではない！


ほら、私の場合推しは恋愛対象には入らないからネ……。


それに、推しに彼女がいるとしたら素直に応援したいし。


推しの幸せは私の幸せだから！


ということで聞いてみた。


『あの、さ。千冬は彼女とかいるの……？』


「ゴホッゴホッ」


え、急にむせたんだけど？！


『だ、大丈夫？！』


も、もしかして聞いちゃダメだったとか……？


だとしたら何てことだ。



「だ、大丈夫。悪ぃただ少しむせただけだから」



『そっか……良かった』


どうやら大丈夫みたい。


地雷踏んだかと思った……。



「あと俺彼女とかいないから。……何なら今まで作ったことないし」


『え、何か意外だね。絶対モテるだろうに。告白とかされなかったの？』


「あー、過去に何度かされたけど全部断った」


正直驚いた。今は彼女がいないだけかと思ったけど、意外にも1人も作ったことないだなんて…。

千冬はお世辞抜きに誰から見てもかっこいいから彼女の1人や2人いてもおかしくないのに。


私と同じだ。恋人いない歴＝年齢。


まぁ、私の場合は"作らない"じゃなくて"できない"だったからなぁ……アハハ……。


一緒にしちゃダメか……。



で、それはさておき1番気になったのが、

『その……どうして断ったの？恋愛に興味ないとか？』


「そんなんじゃねぇよ……。俺は昔から好きな奴がいてずっとソイツのことを今でも想ってる」

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