タイムリープで未来へ帰ったら囲われていた件【東リべ】

16話 ページ17

マイキーside


やっと、やっと今まで探し求めていた彼女が見つかった。


彼女は俺たち東卍にとって唯一の光だった。




俺がまだ中坊の時、東京卍會という暴走族を創った。


暴走族だけあって、もちろん抗争が頻繁に行われたわけで、中には警察沙汰になった事だってある。


そんな時、いつも俺たちを見守ってきてくれたのが彼女だった。


彼女は、俺たちと直接関わろうとはしなかったからいつも影に隠れていた。


きっと、俺たちに見つからないようにしていたのだろうけど、皆彼女の存在には薄々気づいていた。


最初は、ストーカーか何かかと思ったが、東卍がピンチの時はいつだって彼女がいた。


イザナのことだって、きっと彼女のお陰だろう。


そして、俺たちは確信したんだ、俺たち東卍には彼女が必要だ、って。


そこからは早かった、名前も素性も分からない彼女の事を徹底的に調べあげた。


でも、だからといって彼女に何かしようとは思わなかった。


だから、いつか彼女から俺たちに関わろうとしてくれるようになったら東京卍會に入隊させたいと思っていた。


そして、俺らのことをちゃんと傍で見守っていて欲しかった。


それに、俺を含め、一部のメンバーは彼女に惹かれていた。







…………なのに、彼女は急に姿を消した＿＿＿＿＿。

いくら探しても見つかりはしなかった。



俺たちはそれはもう絶望した。


食べ物も喉を通らなくて、荒れた時だってあった。


そんな時、三ツ谷がある提案をしてきた。


それが、現在の東京卍會を創ったきっかけだ。


将来、みんなで大きな会社を創って有名になれば彼女も俺たちの存在に気づいてくれるだろう、と。


もちろん、賛成した。





そして、今に至る。


言葉の通り有名にはなったがだからと言ってすぐに見つかりはしなかった。


でも、決して諦めなかった。


そのおかげか、ついに彼女の目撃情報があがった。


写真を見ると、確かに彼女の面影があり確信した。


これには流石に全員が泣いて喜んだ。


そして、彼女の素性を調べ、更には俺たち東京卍會に転職させることに成功した。


家だって、改装工事を大家に無理言ってさせてもらった。



俺たちは必死だった。


二度と彼女を離してはいけないと。

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