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episode.28 ページ29










夏油達を見つけた五条は、ゆらゆらと長い足を交差させて近づいた。


なんだこのイケメンは。
髪が真っ白だ。
外国人だろうか。


少女は夏油とは真反対の美しい造形美に、逆光のように目の前がチカチカした。

サラサラの髪に丸いサングラス、モデルのような背の高さから見下ろされて、彼女は思わず夏油の背中に隠れてしまった。

「誰これ?」と少女を見ながら言った五条に「紹介するよ」と夏油は微笑んだ。





「A、私の友人の五条悟だ。」

「えー、五条でぇす」

「…に、日本人ですか…?」

「誰が怪しい中国人だよ」

「あっ、や、い゙ー!」





怯えきった兎の鼻をぎゅ、と摘む五条に夏油は微笑ましいといわんばかりに笑っていた。

「悟、あまり虐めてやるな」と彼が言うと、五条はパッと離れて「早く行こーぜ」と長い足を店の方へだらだらと伸ばした。


実は五条、東京へ仕事で来ていたのだ。

その事を思い出した夏油は、せっかくだし五条と夜ご飯だけでも一緒に食べたいと思っていた。
ついでに面白がっていた少女の紹介もできるし、と。





「東京観光ってマジだったんだな」

「ああ、随分満喫したよ」





店に入って案内されている途中、五条は正直拍子抜けしていた。


香水ぶん投げたり、夏油を利用しようとするあたり、どんなじゃじゃ馬娘かと思っていたが、自分達の数歩後ろを歩く少女はどこにでも居そうな女の子だった。

いかにも大事にされて育ちました。と感じさせる雰囲気で、夏油が気に入っている理由が全くわからなかった。


胸もなければ色気も無い。
まだケツの青いガキじゃん。


五条は割と失礼な事を考えながら、案内されたソファー席にどかりと座った。
少女も夏油の隣におずおずと座る。




「酒飲むー?」

「…少しね。Aはどうする?」

「え、と」

「林檎ジュースじゃね?」

「あ、じゃあ、それで…」





いきなりイケメンとの相席食堂に、少女は訳もわからずジュースを頼まれていた。


メロンソーダを頼む五条を甘党なのかな、と思いつつ彼女は生ビールをオーダーした夏油の隣で小さくなってしまった。








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もみの樹(プロフ) - ピさん» ありがとうございます!嬉しいです! (2021年7月30日 19時) (レス) id: e680850d36 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - さ、さいこうです、、 (2021年7月30日 14時) (レス) id: 324728c5bd (このIDを非表示/違反報告)
もみの樹(プロフ) - わらび餅の声さん» ありがとうございます!頑張ります! (2021年7月19日 1時) (レス) id: e680850d36 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅の声 - めちゃめちゃ好きです!応援してます!最後までついていきますッ! (2021年7月19日 0時) (レス) id: 720510a825 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もみの樹 | 作成日時:2021年7月18日 18時

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