言えない過去 ページ47
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rd side
ナナ「は〜い終わり〜…派手にやったねぇ。
直すの大変なんだから。」
戦いが終わるとナナが少し走りながらこっちに来た。
…派手にやったのだが廊下を一瞬で直している。
ルル「いや〜楽しかった…先生足大丈夫?」
rd「大丈夫だったらこうはなってないだろ…」
俺の足は膝から下がぐにゃぐにゃに曲がっている。
それを見たナナは目を見開きすぐに俺の足を治し始めた。
ナナ「痛そ〜…俺もこんな感じに父さんにやられたことあるわ…」
ルル「あ〜…え先生めっちゃ痛いじゃんごめんなさい」
ルルはそう言いながら罪悪感の湧く顔で謝ってきた。
rd「いや言い出したのは俺だしな 別に責めるつもりはないよ…ナナとルルは親から虐待されてたのか?」
この会話の一連の流れで気になったことを聞いてみる。
すると双子の顔は一気に真顔になった。
まるで感情が抜け落ちたかのような顔。
rd「…いや 話したくないなら別にいいんだけど」
ナナ「…ルルはされてないよ 俺だけ」
双子はそれ以上は何も喋らなかった。
喋ろうとはしなかった。
rd「…そうか 話してくれてありがとうなぁ」
俺は俺のすぐ側でしゃがむ双子の頭を撫でた。
髪は絹のような触り心地で手入れしているのがよく分かる。
ナナ「…」
ナナはその場に崩れてしまった。
辛い思いをしたことがひしひしと伝わってくる。
ルル「…先生サインは?」
rd「…あぁ はいよ」
ルル「…ありがとう」
ルルはそう言うとナナを置いて窓から飛んで
いってしまった。…ナナをどうしたらいいものか。
rd「ほらルルも飛んでったから動こうぜ」
ナナ「…ごめんなさい」
rd「…そんな泣いたら綺麗な顔が台無しになるぞ」
ナナ「泣いてない」
rd「泣いてるだろ」
そんな声で言われても説得力はない。
…本当にこの状態からどう動けばいいのだろう。
rd「じゃあどうしたら泣き止やむんだ?」
ナナ「…わかんない」
rd「…ナナ 少なくともここには前みたいなことを
してくる奴は誰もいない だから泣くなよ な?」
そう言いながら俺はナナの顔をあげる。
目は赤く腫れてしまっている。
ナナ「…嘘つけ」
rd「嘘じゃな…」
ナナは俺の手に擦り寄った。何かを求めるように。
幸せの材料を探すように。
rd「…大丈夫 シャオロン達もいるだろ?
お前はひとりじゃないよ」
ナナ「…そうだったらいいなぁ」
ナナはそういうと眠ってしまった。ワイシャツの隙間からの痣には辛さが垣間見える。
rd「…家に送ってやるか」
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アスルル - ぽわぁ!続編行ってる!?わーいわい\(^o^)/ (10月14日 14時) (レス) @page1 id: 6edaad17fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わっふう ( ??) パァ | 作成日時:2023年10月13日 21時