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奈々side


1時間くらい警察と話してようやく解放された。

もう出来れば思い出したくないし忘れてしまいたい。

親は来ないし、姉も連絡がつかないと言われて
笑いがこみ上げてくる。


どうしてこんなに私は孤独なのだろう。


もちろん学校の友達なんていないから
連絡が入ってるわけもない。

病院から学校に電話してくれたみたいで今日の午後に先生が来るみたいだ。





「はあ〜〜。なんなのこの人生……。」



そう呟いた時に扉が開いた。



緋山「赤池奈々さん?私は救命で研修生をしてる緋山です。白石たちと同僚。様子が気になって見に来たんだけど…起きてたみたいね。」

「は、はじめまして…。」

今日はヘリ担当ではない緋山が来た。


緋山「体調の方はどう?何か食べれた?」

「朝は気分悪くて………味噌汁だけ飲みました。あとりんごジュース。」

緋山「そ。まあ無理しないで。これからちょくちょく様子見にみんなくるから
寂しくなったらいつでも呼んでいいよ。」

「あの……。」

緋山「ん?どうした??」

「どうしてみなさんそんなに優しくしてくれるんですか………?私なんてただの患者ですよね…?しかも病気なんかじゃない。先生たちにとって邪魔なんじゃないの??」


そう言うと奈々の目から涙が溢れていた。

「みんな私のこと邪魔だと思ってるの。だから、病院には誰も来てくれないし親だってお姉ちゃんだって来ないの。友達もいない。もうやだよこんな生活!!」




すると、緋山が日向を抱きしめた。



緋山「あのね、よく聞いて。誰もあんたのこと邪魔だなんて思ってないしすごく心配してるの。藍沢も白石も冴島も。まだあんたがあったことない先生も。みんな心配してる。奈々のこと。だから我慢しないで私たちにぶつけていいのよ。みんな奈々の味方。」

「ウゥ………緋山せんせ………わたし……ほんとはもっとみんなに必要とされたい…お姉ちゃんよりいい子だって思われたい……勉強だって頑張ってたのに………」

緋山「うん。奈々が頑張ってるの知ってる。だって今も机の上に教科書が置いてある。」

「勉強しかやることないから…。好きじゃないけどね。」
とわずかに笑った。


緋山「笑うと可愛いじゃん奈々。だからこれから笑いなさい。私たちが奈々のことを楽しませてあげるから。」

「ありがとう緋山先生…。すごく安心するよ……。」

緋山「お昼まで時間あるからゆっくりしてな。」

「うん、勉強してるね。笑」

緋山「程々にね。じゃ。」

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作者名:meme | 作成日時:2017年11月28日 0時

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