好きだと思ったその日から【緑&紫】 (ページ22)

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▽罪悪感ページ22

貴方side

最近神山くんとだんだん距離が近くなってきて

なんでこんな展開になってるのかもよく分からないけど

フラれたあの日には考えられなかったくらい上出来。

…でも。

濵ちゃんまで関係してくるなんて、もっと考えられなかった。

神山くんが好きならそれに素直でいればいいのに

どうしても濵ちゃんのことを気にしちゃう。

部屋の机に突っ伏してそんなことをぐるぐる考えていると、

♪prrrrr

ケータイが鳴った。

液晶に映る"はまちゃん"の文字。

思わずにやけながら電話をとる。

『もしもしー！』

濵「もしもし、おわっ、元気やな」

勢いよく電話に出た私を笑う。

『どしたどした？』

濵「ん？あぁ、今度の木曜さ、大学の近くにできたラーメン屋行かん？」

『いいよ！行こう！

でもそんなことメールでもいいのに～』

濵「そやけど、お前色々忙しいし、アポ取っとかな(笑)」

神山くんのこと言おうとしてるのかな。

胸がチクリと痛んだ。

濵「あとAの声聞きたいな～思っただけ」

『えっ、』

濵「電話ん時の方がいつもより声が可愛えから」

『はぁ！？失礼！！』

濵「ハハッ、嘘やわ！」

じゃあね、と言って電話を切ったあとも残る、幸せな後味。

私、何してるんだろう、

まるで二股してるような罪悪感。

…いやいや、

別に誰と付き合ってるわけでも無いんだし。

最近あんまり濵ちゃんとお昼食べてなかったな、と思ってふと悲しくなるのを堪えながら、

ラーメン屋デートを心待ちにしていた。