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三十二話 ページ34

いくつかの曲がり角を曲がったあと、縁側に出た

乱「あそこだよ!」

乱が指さした先にあったのは、結構な大きさの建物
一見窓は見えず、唯一の入口であろう重そうな扉は両開きで、開けたままになっていた

長谷部たちが出した時のままになっているのだろう

縁側から蔵へ続く石畳を歩いていく

蔵の中を見ると、真っ暗で、所々屋根に穴が空いているらしく、何本か薄い光の柱が差し込んでいた

『埃っぽい…』

乱「…刀を入れる時くらいしか使わなかったから…」

みだれの少し俯いた顔に、影が差す

暗い中、目を凝らし、中を見渡すと、両側に木の棚がぎっしりと置いてあって、真ん中の机の上には乱雑に紙やら本やら巻物等、色々なもので溢れかえっており、床に落ちたのであろうそれらが汚れたまま広がっていた

紙の上にボロボロの木箱が開けっ放しでいくつか転がっていた

『あれに入れられてたんですね…』

狭い箱の中、何振りもの刀が真っ暗の中入れられていたのだと思うと、胸が痛んだ

乱「主」

色々考え込んでいた時、乱の声が聞こえ、視線を乱に移す

僕を見上げ見つめる乱の瞳が大きく揺らいで、潤んでいた

乱「…何振りかはもう…居なくなってた…っ」

じわじわと大きな瞳に溜まっていく涙がついに零れた

乱「大好きな兄さん達がっ…もう居なかった…他の刀剣達も居なくなっててっ…残ってたのはたった五振りだけだった、僕は…助けられなかったの…っ
守ってくれた兄さん達を!」

そう言って僕に抱きついて来て声を殺.しながら泣く乱れを見て、ただ、頭を優しく撫でることしか出来なかった

もう、遅かった

悔やんでも悔やみきれない

どれだけ非道な行いをすれば気が済むのか

何て…人を殺.してた僕が言えることじゃないけど…

そう思いながら蔵の中へ目を向けた


ーーーーー
ーーー
ーー

予想外に仕事が忙しく、更新ができない…

見てくださってる方すみません!!!!

書きますぅぅぅぅ

コメントももらえるとうれしいですっっっ(´;ω;`)

お気に入り等ありがとうございますっ

またゆっくりですが更新しますから見てやってくださると嬉しいですっ!!

終わり ログインすれば
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帰蝶(プロフ) - 続きが気になります!!!次の更新を楽しみに待ってます!!!これからも応援しています!!! (2017年7月5日 1時) (レス) id: 07fa8ea693 (このIDを非表示/違反報告)
橙蝶 血暗(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!更新の通知が来るたびにワクワクして読んでます!頑張ってください! (2017年3月28日 8時) (レス) id: c5dce0cdd3 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬 - 続きキターーー!!!!ありがとうございますっ! (2017年2月13日 20時) (レス) id: e4d207fc48 (このIDを非表示/違反報告)
ちー - すごく嬉しいです。忙しいのにありがとうございます!今から読みますー! (2017年2月13日 7時) (レス) id: 949c742c81 (このIDを非表示/違反報告)
弥琴(プロフ) - ちーさん» ごめんなさい!更新しました!わ、ありがとうございますっ!(´;ω;`) (2017年2月12日 23時) (レス) id: ca6c0e4a85 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:弥琴 x他1人 | 作成日時:2016年12月28日 18時

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