十五話 ページ16
痛みで目が覚めた
目の前に主がいる、その横には長谷部も
状況が理解できない
加州「あ...じ」
声を出そうとするが、上手く出ない
おかしいと思って自分の体を見て、驚いた
さっきとは比べものにならないくらい体がボロボロになっていた
倒れている体を起こそうとするが、痛みで上手く動いてくれない
部屋で誰かが動く気配がした
主と長谷部と倒れている俺以外に誰かいる
「き...ょみ...つ...」
加州「やす...さだ...？」
それは安定の声だった
でも、その姿は何時もの安定の原型を留めていなかった
着物は俺なんかよりボロボロで所々から見える肌には生々しい傷がいくつもあって血が流れている、髪留めも取れ、刀もボロボロで、折れていないのが不思議なくらいだった
下を見ていて表情が見えない
俺の声に気付いたのか、ゆっくり顔を上げる安定
その顔を見た瞬間目を疑った
安定の額から角が二本生えていて、俺を見るその瞳は金色だった
禍々しい何かが安定を取り巻いている
見たことは無いけど、聞いたことはあった
でも...どうして
加州「安定...もしかして、堕ち...たのか...？」
自分でも顔が歪むのが分かった
審神者「ふふっ...安定が悪いのよ、短刀の子達を庇って、挙句の果てに私の邪魔をしたんだから」
加州「ある、じ？」
審神者「でも、邪魔ね、堕ちるなんて思わなかったもの、折れてしまえば良かったのに」
理解した
安定を折るために俺を
加州「あ、るじ...！」
審神者「アイツはもう用済みよ、そうね、地下に閉じ込めておいて、長谷部」
長谷部「っ...分かりました」
その言葉を聞いて、また、目の前が暗くなっていく
待って！！
安定...！！！！！
声が出ない
もがくけど、上手く動かない体
主が笑う声を聞きながら、意識がまた遠くなっていくのを感じた
ーーーーー加州sideENDーーーー
加州「意識が戻ったら、自分の部屋にいた、傷は少しだけ癒えていて、主が俺を直したんだって理解した」
加州は苦しそうな顔をした
加州「俺を、折る気はないんだって分かった...でも...」
加州は多分、まだ利用価値があると思ったから残しておいたのだろう
加州「俺が原因で安定をあんな風にしたんだから、自分もああなって、主に復讐してやろうと思ったんだけど...無理だった…悔しいことに、主を恨めなかった」
強く拳を握る加州の肩が震えていた
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帰蝶(プロフ) - 続きが気になります!!!次の更新を楽しみに待ってます!!!これからも応援しています!!! (2017年7月5日 1時) (
レス) id: 07fa8ea693 (このIDを非表示/違反報告)
橙蝶 血暗(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます！更新の通知が来るたびにワクワクして読んでます！頑張ってください！ (2017年3月28日 8時) (レス) id: c5dce0cdd3 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬 - 続きキターーー!!!!ありがとうございますっ！ (2017年2月13日 20時) (レス) id: e4d207fc48 (このIDを非表示/違反報告)
ちー - すごく嬉しいです。忙しいのにありがとうございます！今から読みますー！ (2017年2月13日 7時) (レス) id: 949c742c81 (このIDを非表示/違反報告)
弥琴(プロフ) - ちーさん» ごめんなさい！更新しました！わ、ありがとうございますっ！(´；ω；｀) (2017年2月12日 23時) (レス) id: ca6c0e4a85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥琴 x他1人 | 作成日時：2016年12月28日 18時
