【BTS】真紅の果実に牙を添えて

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最近、視線を感じる。





それが気の所為だと言われれば気の所為なのだろうけど






私もあまり、自意識過剰なことを思うのは恥ずかしいし




気にしないでおこうと


そんな事よりも今は、テヒョンくんが言ってた契約について調べないといけないと





足早に図書室に向かう。





結局聞けなかった。


契約ってなんですか？って


だから自分で調べるのが1番手っ取り早いと思って


一緒に帰ろうと誘ってくれたジョングクくん達の申し出を断った。






｢えっと…これはこの間読んだから…｣






集中っていうのは時として危ないものだ


周りに気を配ることが出来ないんだから






｢あ、これ…んんっ…!?!んっ！んっ！｣





まさか自分が漫画のように後ろからガーゼに何かを含ませたもので口と鼻を覆われると思っていなくて



グルグルして気持ち悪いと思った時にはもう



意識を飛ばしてしまっていた。








｢…っ…ここ…｣







気がつくと、辺りは薄暗くて

床がひんやりしてて

やっと目が慣れてきた私の視界に入ったのはマットやらカラーコーンやら


多分ここは、体育館の倉庫？なんて呑気に状況を把握するのと同時に



何でこんなことになっているのか分からなくて



不安になる。









男子｢あー、起きた｣


｢あ、の…｣


男子｢ずーっといい匂い、してて。あの兄弟達だけずるいと思ってたんだよねぇ…近くにいてさ｣






知らない男の子が私の頬を撫でるように触る。

それが気持ちが悪くて仕方ない。

怖くて仕方ない。


誰か助けてと言いたいのに


震えて声が出ない。







男子｢それに顔も好みだし｣


｢やっ…だ…｣


男子｢俺、そこら辺の吸血鬼より吸うの上手だから力抜いて？｣








全く話を聞いてくれない目の前の男子。


身体をよじってもよじっても

手首がグルグル巻きに固定されてるせいで動けない。


こんな、誰かもわからない人に飲まれてしまうの？


嫌で嫌で、涙が止まらない。









男子｢大丈夫、俺優しーから｣


｢やめっ…やだっ…やだっ…｣








ニヤニヤしながら私のワイシャツのボタンを1つづつ外されて


助けてって真っ先に思い浮かんだのは


みんなで


ユンギさんが他の人に飲まれても私のところに来てくれるのは


きっと、飲んでるのが兄弟だから許容してるだけで



こんな知らない人に飲まれたなんて知ったら





私






嫌われてしまう。









男子｢じゃ、いただきまー…｣


｢誰かっ…！助けてっ…！！｣


ユンギ｢…っは…やっと見つけた｣

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