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私と吸血鬼の間に現れたのは、テヒョンくんだった
吸血鬼の、気だるげなその目は邪魔をするなと言わんばかりにテヒョンくんを睨むのに
テヒョンくんはそんな目を全く意に介すことなく私に笑顔を向ける。
それはもう、会った時とおなじ
キラキラしてて、犬みたいな目。
テヒョン「もー、どうしてこんな所にいるの?」
「あ、えっ、と…ここに…今日から…住むって…言われ、て…」
テヒョン「ん?ここに?」
それだけはありえないって言って首を傾げるテヒョンくん。
まさか叔父さん、道を間違えた、とか?
本当はここの裏に住む予定で…とか
でも、こんな大きな御屋敷の裏に家があるとは思えないし
どうしよう、叔父さんに連絡がつくのだろうか。
ユンギ「…あーあー、興醒め。先戻ってるわ」
テヒョン「あ!ちょっとユンギヒョン!…ごめんね?ユンギヒョン、本当は優しくてかっこいいから誤解しないで欲しい!」
「えっ?あ、う、うん…」
テヒョン「あ!ちょっと待って!ナムジュニヒョンなら何か知ってるかも!!待ってて!」
そう言うと、私が連絡するよりも早く家の中に入ってしまって
もしかしてテヒョンくんはここの家の住人?
さっきの人も入っていった…よね…?
私、本当にここに住むの?
大丈夫、なの?
もしかして、ここの中にいる兄弟って
ナムジュン「はぁ、朝説明しただろ?今日から一緒に住む子がいるって。ま、こんな吸血鬼だらけの家に女の子が来るだなんて思わなかったけど」
嫌な予感というのは当たるもので
ナムジュン「大丈夫?荷物は来てるから、こっちにおいで。ごめんね?兄と弟が無礼をしたみたいで」
「あ、い、いえ…その、それは、大丈夫、で…」
確かにこの人は言った。
吸血鬼だらけの家って。
荷物は届いてるって
と、言うことはこの人たちは叔父さんの息子たちで
それに、テヒョンくんはもしかしてとかじゃなくて
____吸血鬼だ。
この人も、さっきの人も。
ナムジュン「とりあえず、外で話すのもなんだし中に入ろうか」
「あ、う…」
ナムジュン「大丈夫、もし何かあっても俺らがどうにかするから。ね?」
「あ、は、はい…」
私は失礼だ。
吸血鬼ってだけで、怖がって。
こんなに優しくて良くしてくれる人もいるのに。
そもそも、こんな見ず知らずの女が一緒に住むことを了承してくれた人達が悪い人なわけがないんだから
「あ、あの…よろしくお願いします…!」
ナムジュン「うん、こちらこそ」
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ぴよだんご(プロフ) - MARIさん» マリさんありがとうございます!!続篇!!おぉーー!嬉しいお言葉!!!いつか書けたらと思います!ありがとうございました!! (2023年4月3日 12時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
MARI(プロフ) - 甘々🐱さん最高過ぎます〜!ドキドキキュンキュンでした!完結おめでとうございます!どこかで続編が読めたら…とこっそり思っております★ (2023年4月3日 9時) (レス) @page50 id: 50706b81ce (このIDを非表示/違反報告)
ぴよだんご(プロフ) - めぐみさん» めぐみさん!ありがとうございます!だいぶ待たせてしまいまして大変申し訳ございませんでした!!ゆっくり書きますのでよろしくお願いします! (2022年7月27日 16時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - 毎回ドキドキしながら待っています。ぴよだんごさんのお話が、とても好きで好きでたまらなく好きです。楽しみにしています。頑張ってくださいね(*^^*) (2021年8月19日 18時) (レス) id: ebda626bc4 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよだんご(プロフ) - kns0822ksrrさん» わぁぁあっ!ありがとうございます!!!嬉しいです!!これからもよろしくお願いします!! (2021年8月15日 20時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴよだんご | 作成日時:2021年7月3日 13時