【BTS】世界は君で廻ってる

04 ジンside ページ4

実家に帰るのは、何年ぶりだろう。



いや、今は高校生な訳だし、毎日帰ってるだろうけどさ。




中身は24の成人男性なわけで。









＿＿＿＿俺の部屋に特に変わったものなんてない。






机も、あの時のまま。


必要なもの以外は置いてない、質素な机。





机の上に無いなら…引き出しか…？





ｶﾞﾀｯ






ジン｢…なんだ？鍵？｣






イケメンキムソクジンに隠すものなど何も無い。


いかがわしい本とか、そんなの見たことも買ったこともない！


本当だから！！


俺、意外と純粋で純情！！




…て、誰に向けて言ってるんだっての。




とりあえず鍵を探さなきゃないだろ。








思い出せキムソクジン。







脳すらもイケメンなキムソクジン。






確か何も入れてないのに鍵かけてミステリアスなイケメンってかっこよくね？と思って鍵を何処かにしまっただろ。









ジン｢…もしかして｣









イケメン文学男子でも目指しますかって買った未だに読んでないあの本の間…とか？








ジン｢…まさかあるとは。幼い俺よ。何を思ってここに隠したんだ｣







ま、何も情報が無いんだ。



ここに賭けるしか、無い。



蛇が出てもいいから、なんか出て来い。








ジン｢…何だこれ。手紙？…それ以外なんにも入ってないし｣








【脳イケメン、キムソクジンへ】







うん、これは俺の字だ。



間違いなく。







【最初にAが交通事故で亡くなる。】








そんなの、知ってるっての。


嫌という程実感させられて



俺が何年塞ぎ込んでると思ってるんだよ。








【6年後の俺を呼んだのは、俺】


【流石イケメン。なんでも出来ちゃうなんて凄いだろ？】







何だこの手紙。


なんか、少しだけ腹立つな。上から目線で。



…ん？待てよ。



6年後の俺を呼んだのはって何だ？



夢じゃないのか、これ。








【詳しくは書けない。俺は俺が後悔したくないからお前を呼んだ】



【色んな分岐点を変えて行けば、Aが亡くなるなんてこと、絶対無い。変えて欲しい。Aの未来を】








…意味がわからない。



科学的にありえないだろ、人が過去に戻るなんて。








【HAHAHA！絶対信じてないな！？寝て目が覚めた時、その目で確認するといい！】









やっぱりちょっと腹立つな。この文面。







でも、もし、このことが本当なら？






俺が、選択さえ間違えなければ。






未来を、変えることができるなら








Aが存在しない世界を







Aが存在する世界に、変えられる。

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