【BTS】世界は君で廻ってる

22 ジンside ページ22

決定的な証拠が無い。



あのイケメン野郎がAを虐めてる証拠が。



そんな状態で本人に何言っても無駄だろうし








イケメン｢僕がやった証拠でもあるの？｣









そう言われるに決まってる。


だからってAがこのまま傷ついてるのを黙って見過ごす訳にも行かない。



どうしたらいい。



どうしたら、あいつに王手を掛けれる？








ナムジュン｢あれ？ヒョン｣


ジン｢あ、おう。ナムジュン｣


ナムジュン｢ヒョンの家、ここら辺でしたっけ？｣

ジン｢え…？｣








なんということだ。キムソクジン。


完全に考えながら歩いて2駅も歩いているじゃないか。





ナムジュンに馬鹿にされる…！！




…？


ナムジュン？



ナムジュン！！！！


いた。



俺よりも頭が良い奴。









ナムジュン｢あの、ヒョン？？｣


ジン｢お前を救世主にしてやる！！！｣


ナムジュン｢そういう考えは自由ですが、勧誘するのはちょっと、その。辞めてください｣


ジン｢違うっつの！！いいから耳貸せ！｣









とりあえず話してみる。


Aが野郎に虐められてることも


やってる奴は分かるのに




証拠が無さすぎて何も出来ないこと。








ジン｢俺にはイケメンっていうステータスしかないだろ｣


ナムジュン｢とりあえず、証拠さえ集めればいいんですか？｣



ジン｢え、ナムジュン。今スルーした？｣


ナムジュン｢…スルーどころかと。｣


ジン｢…やー！！！！！！スルーすんな！！！｣







俺の怒号を聞き流しながら



ナムジュンはうーん。と唸る。




また俺のことはスルーか。



いいもんね。ヒョン拗ねてやるんだから。









ナムジュン｢自分が集めます。その証拠｣


ジン｢…え？｣


ナムジュン｢自分、風紀委員ですし。上手く立ち回る自信ならありますから｣


ジン｢ナムジュン…｣


ナムジュン｢ヌナのためですから｣


ジン｢や、やー！惚れるなよ！？な！？｣


ナムジュン｢話にならないこと言わないでください。ヒョンが好きなの分かっててそんなこと思いません｣









ナムジュンと出会ったのは幸福だったし



何よりも先ず、俺はやっぱり少し抜けてる。





最初からこいつを頼ればよかったのに…！




いや、イケメンでちょっと抜けてるって魅力だから。







ナムジュン｢じゃ、明日の、そうですね。この時間にここで。成果報告します｣



ジン｢…頼んだ｣






あいつが重要な鍵になる。



ごめんよ。昔の俺。



手紙に書かれてないことして




でも、それがAを助けるためだから。

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