【BTS】世界は君で廻ってる

17 ジンside ページ17

ジン｢よし、帰ろーぜ｣


｢ふん｣


ジン｢まだ怒ってんの？｣


｢怒ってる｣








原因はどうせ補習受けさせたことに対してだと思う。


でも、俺に言われてたから。


放課後、気をつけろって。


それが俺の事なら何も気にしないけど




Aの事なら話は別。



お前が傷つくとか、物理的にも精神的にも




そんなの絶対嫌だから。







ジン｢どうしたら機嫌直るんだよー。俺と一緒にいれたんだぞー？｣







冗談交じりに様子を伺う俺。


うん、かっこ悪ぃ。


でも、仕方ない。


Aの気持ちは、分からないから。



真っ赤にしてくれればいいなとか


俺と一緒でドキドキしてくれればいいなとか







｢…繋いで｣



ジン｢ん？何？｣



｢だ、から！手！繋いで、送ってくれるなら、許す｣








Aが、俺の事好きならいいな。とか。



参った。


真っ赤にしてそんな可愛いこと言われて


喜ばないとでも思ってるのか、この俺が。


可愛すぎるのも、本当に困る。








ジン｢…おう｣


｢…！いいの？｣


ジン｢…ん、ほら｣


｢…んふふっ！ソクジン耳真っ赤っかだ！｣


ジン｢見間違えですー。夕日のせい！｣


｢何それー。漫画じゃあるまいし！｣









赤くならないわけがないだろ。


Aの手、柔らかいし


…違う！


違わないけど…




あぁぁぁあ！俺、変態みたいじゃんか。






でも、幸せすぎる。




これでAとの関係が恋人だったら、尚更。



でも、同時に怖い。


俺は、お前を無くしてしまう世界線に居たから。




しかも、その時一緒にいなくて



ガキの意地で突き放して



お前の最期を、俺は知らなかったのが





辛くて仕方なかった。






ナムジュン｢＿＿＿＿ヒョン！！！ヌナが…！ヌナが…交通事故に…｣








俺の全ての時が止まった時だった。





何回俺は、俺を責めただろうか。


何回、後悔して


何回、Aを思って泣いたんだろうか。






｢きゃっ！！！｣


ジン｢おい、どうした！｣





叫んだと思ったら


下駄箱を思いっきり閉めるA


…嫌な予感が過って止めるAを無視して開けると







｢あ、えっと…｣


ジン｢…は？｣








ベタにもゴミが詰まってて


一瞬、こいつがただ単に整理整頓が苦手なだけか？なんてアホなこと思ったけど






下駄箱から刃が剥き出しのカッターがこっち向いて出てくるわけが無い。









ジン｢…A、俺から絶対離れんな｣


｢…大丈夫だよ！直接なにかされた訳じゃないし！｣


ジン｢…お前が良くても、俺が良くない｣

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