35 ジュンside ページ35
ダメだって分かってる。
こんなの、人としてダメだって。
ニア｢…覗くのって趣味じゃないんですが…？｣
ジュン｢ごめん…！どうしても気になって…｣
でも、どうしても気になる…！！
だって、去り際に聞こえちゃったんだもん！！
考えてくれたって。
俺だってそこまで馬鹿じゃないよ。
多分、いや、絶対
ホシ、Aに告白したんでしょ？
好きな女の子の返事が気になりすぎる。
Aは、なんて言うの？
ニア｢ね、もしAがOKした時の慰め係なんてしたくないんだけど？｣
ジュン｢…わかってる。｣
正直、俺がホシに勝てるとしたら
顔しかない。
いや、別にホシの顔が悪いとかじゃなくて
俺以上に綺麗な顔の男、見たことないから。
ホシは優しいし、周りをよく見てるから
Aのちょっとした些細な変化でも気づけるし
本当に、日の打ちどころのない人だと思う。
女の子はホシと付き合った方がいいって真顔で推せるほど。
でも
やっぱりヤダ。
Aが俺以外の他の誰かと付き合うなんて
そんなの、悪夢だ。
それでも諦めない。
そう思えるだろうか。
好きな子が笑ってて、幸せそうな顔をしてるのを見て
俺は素直におめでとうと
凄いね、良かったね。って言えるだろうか。
｢ホシくん｣
ホシ｢うん｣
絶対、言えない。
俺は、言えないよ。
そんなにすぐ切り替えられる程度の想いなら
こんなに、苦しくないんだ。
｢…私は、ホシくんとお付き合い、出来ません｣
ホシ｢…うん。知ってた。知ってて、お前に気持ちぶつけた｣
｢…ごめ、んなさい。｣
ホシ｢良いって。言わなかったら俺絶対後悔してたし！！｣
…あぁ、自分で見ておいてなんだけど
こういうのは見るもんじゃないな。
Aも、ホシも
辛そうで、見てられない。
ニア｢…満足？｣
ジュン｢…わかんない｣
何がしたかったんだろう、俺は。
確かな安心か
確かな絶望を貰うために覗きまでしたのに
…ただただ、辛い。
ホシ｢俺のことは気にすんなよ！一瞬でもお前に意識してもらえて俺は、幸せだから｣
｢…わ、たし…｣
ホシ｢それに！俺は友達辞める気もねーし！よし、帰んぞ！ニア！｣
｢え？｣
ホシは最初から知っていたみたいに俺らのいる方向に足を進めると
ニアの腕を掴んで歩き始める
ホシ｢…じゃ、後はよろしく。｣
弱々しく、そう呟きながら。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1259人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちみぃ(プロフ) - 最高でした！ホシくん切なくてたまりませんね涙。ジュンのキャラが可愛すぎます！番外編ぜひお願いします〜m(_ _)m (2023年2月3日 4時) (
レス) @page39 id: f7ed2e9ce9 (このIDを非表示/違反報告)
よろしくちょ - 主さんの作品最高すぎます！ここまで来ると主さん愛してます。(え 完結してくださったのもホントに嬉しいです（ ´∀｀） これからも頑張ってくださいp(^-^)q (2022年2月14日 18時) (レス) id: 5ea1d8bd69 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよだんご(プロフ) - ゆりあさん» ありがとうございます！！毎回…！あぁぁあ、いつも本当にありがとうございます！！お気遣いありがとうございます！次回作もよろしくお願いします！！ (2021年1月20日 20時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
ぴよだんご(プロフ) - 黄鳥さん» わぁ！ありがとうございます！！ほ、他の作品も見てくださったんですか…！？わぁぁあ、もう嬉しすぎて嬉しみの舞をお見せできそうな勢いです！！お気遣いありがとうございます！もっと喜んでいただけるように、私頑張ります！次回作も是非よろしくお願いします！ (2021年1月20日 20時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 完結おめでとうございます！ぴよだんごさんの作品は毎回良い物ばかりですごいです！今回も良いお話でした。これからもお身体に気をつけて更新頑張ってくださいね！次の作品も読みに行きます！ (2021年1月20日 19時) (レス) id: 3890c4bb34 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴよだんご
| 作成日時：2020年12月5日 19時
