【SEVENTEEN】無表情先生に狙われてます

16 ページ16

ウォヌ｢ほーら、どんどん時間なくなるよ？｣





あの、いつもの無表情なウォヌ先生はどこに行ったのですか？



病院に置いてくるんですか？



もしかして、双子ですか？？



だって、ウォヌ先生、すごく甘く笑ってて



私に笑いかけるなんてありえないし








ウォヌ｢早く、ウォヌさんって呼んでごらん？｣


｢う…あ、の…せんせ…｣



ウォヌ｢ほら、ダメだって言ったでしょ？｣








こんなに顔を近くするなんて



ウォヌ先生じゃない！！！


多分絶対違う！双子だ！これは！！！！



ウォヌ先生本体が…本体というか…兄？弟？



分からないけど！本体が家にいて、多分これはすり替えられているんだ！！！！




そう！騙されちゃいけないよ！私！！！




テッテレーみたいになるんだから！！！








｢あ、あの！本物の先生はどこですか！？｣


ウォヌ｢え？｣









キョトンとするウォヌ先生。


やっぱり…！見破られて困惑してるんだ！！！


ありえないもんね！私に甘い先生なんて！！！


一卵性双生児なんだ！ウォヌ先生は！！









｢あの！私が約束したのはウォヌ先生なので、その、近いのは、困ります！｣


ウォヌ｢…ちょ…Aちゃん…？｣


｢ふ、双子なんですよね！なにかの事情でウォヌ先生が来られなくなって代打なんですよね！｣



ウォヌ｢ちが…｣


｢だ、大丈夫です！あの！この度はお手数おかけしてすみませんでした！解散しましょう！｣







なんて駅に向かおうとすると


痛いくらいに腕を掴まれた。



…ウォヌ先生の双子さんも私といなくて済むから好都合なのでは？






なんで私、引き止められているんだろう。






ウォヌ｢いい？Aちゃん｣


｢え、は、はい｣






なんでこんなに真面目な顔で見つめられてるんだろう。


目が、逸らせません。









ウォヌ｢僕は、双子じゃないし、代打なんて頼んでない｣


｢え？｣


ウォヌ｢僕、今日楽しみにしてきたんだから、勝手に帰らないで｣









そして私の予想は、全くもって当たっていませんでした。



この人は、ウォヌ先生本人でした。



でもじゃあ



なんで私にあんな甘い雰囲気を？








ウォヌ｢僕が意地悪しすぎたのは謝るから、お願い｣



｢は、はい…帰りません、よ？｣








現に今も、甘ったるい。



私にはいつも眼光が鋭い感じなのに。

怒ってる感じなのに



自然に繋がれる手にドキドキするしかなくて









ウォヌ｢ありがとう。嬉しい｣







そんな嬉しそうな顔するのは、ずるいと思うんです、ウォヌ先生。

17→←15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す