Green Days (ページ16)

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何回もドリンクバーにジュースをくみに行くほど長居しても俺たちの話は尽きなかった。

もう気がつけば店について1時間半が経っていた。

「はぁー、笑いすぎてしんどい。
ちょっとお手洗い行ってきます」

そう言ってAが席を離れた瞬間、

「としみつってさあ？

Aのこと好きでしょ」

グイッと勢いよく顔を近づけて雛さんが聞いてきた。

「え！？いやっ
え！？なんでっすか」

「いや～分かりやすすぎだよね。すぐわかるよ」

「いやいやいやいや」

「りょうくんも言ってたし」

「は！？」

りょうが！？
あいつ…まじで絞める。

りょうっていうのが、
さっき言った雛さんの彼氏であり、俺とは中学から一緒の、俺の友達史上最強の爽やかボーイだ。

「ちゃんと伝えなきゃダメだよ。
後悔してからじゃ遅いんだから」

「いや！違いますって！」

「応援するから。
頑張れ、としみつ」

「いや、だから！違うから！
好きじゃない！断じて！」

「はいはい」

俺の必死の否定も、一蹴で終わらされた。

鋭すぎる。

おそるべし雛さん。

俺がこれ以上否定しても、抵抗しても雛さんにはバレバレだろうな。

堪忍した俺は雛さんにだけ本当の気持ちを打ち明けることにした。

「…絶対言わんでくださいね」

「ふふ、あったりまえじゃない」

「どうやったら振り向かせられますかねー」

「ふふ、そうだねー、まずは…」

俺のなんのひねりもないシンプルすぎる質問に、
雛さんから答えが出そうになった時。

ちょうどAが帰ってきた。

「おー！！おかえり！！」

さっきまで普通に話してたはずなのに、自分の気持ちが目の前にいる人に知られてると思うとめちゃくちゃ恥ずかしい。

「あ、ただいま」

俺のあまりに勢いのつきすぎたおかえりに、
若干引き気味のAと

「クククッ」
って心底楽しそうな雛さん。

俺は明日から今までのように洗濯が干せるんだろうか。