22.今日も ページ22
「よしっ、」
今日も遅くまでかかってしまった。
仕方ないことだけどこう毎日毎日遅くなるとさすがにしんどい。
私の方が風邪ひいちゃいそう、
__コンコン
片付けをしていると昨日と同じようにドアをノックする音が聞こえた。
今日もお疲れ様！って相葉くん来てくれないかな、
なんて思っていたからすごく胸が高鳴って
疲れなんて忘れちゃってはーいって元気よく返事をする。
__ガラガラ
ってドアが開く音がして
うれしくて緩みそうな顔を必死で隠しながらドアの方を向く。
櫻「お疲れ様」
「あ…、お疲れ様です」
そしたらそこには相葉くんじゃなくて櫻井さんがいた。
なんだか残念な気持ちになる
櫻「相葉くんかと思った？」
「え、？いやっ、そんなこと、」
そ？って言って中に入ってくる櫻井さん。
なにもかも見透かされているような感じがした。
櫻「昨日相葉くん、来てたでしょ？」
櫻井さんによると昨日私に用があって部屋の前まで来たけど中から話し声が聞こえたからやめたらしい
なんか悪いことしちゃったかな、
櫻「でね？その用のことなんだけど、
来週の日曜日休みとれそうなんだ、
だからドライブにでも行かない？」
「ドライブ…？」
櫻「婚約者なんだからデートくらいするでしょ？」
あぁ、そうだった
最近櫻井さんとは会ってなかったから忘れていた
だけど、
「だけど私…、まだ、」
櫻「いいよ」
私の言葉を遮る櫻井さん。
それと同時にじっと見つめられて目をそらすことができない。
櫻「ちょっとずつ、ちょっとずつでいいから
結婚する気になってくれたらな、って思って」
「ちょっと…ずつ、？」
櫻「うん、そんな急に好きになれなんて無理でしょ？」
一呼吸おいて櫻井さんは続ける。
櫻「だから、デートとか重ねて俺のこと知ってもらって、好きになってもらえたらなって」
私の気持ちが変わるのを待つって
好きになってもらえるよう努力するって
櫻「俺だって相手の気持ちのない結婚なんていくら好きな人とでも嫌だからさ、」
私のことを考えてくれて
努力するって言ってくれて
こんな素敵な人、他にはいないって思えるのに
なんで今も頭のなかに相葉くんがいるの？
.
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作者名：aoihmwr | 作成日時：2017年10月25日 19時
