*失恋* ページ6
―でも、今日も話聞いてくれて····。
木兎 「A??」
「えっ! あ、ごめん····」
木兎 「驚きすぎてほーしんしたか!笑」
はっはっはっと笑う木兎。
「うん·····。」
―胸が痛い。
――聞きたくない、けど知りたい。
色んな思いと考えが渦巻く。
「どんなひと、なの?」
わざわざ傷つきにいく私は馬鹿なのかもしれない。
木兎 「ん〜? Aとおんなじクラスのやつ! 高坂!」
「え·····」
聞いた瞬間強く胸が痛んだ。
――高坂さん、
グループが違うからあまり話したことはないけど、
美人でテストは学年トップで生徒会にも入っている。
「高坂さん、可愛いもんね·····いつも成績もすごいし··」
非の打ち所がないとはこの人のことだなぁって思う。
木兎 「成績とかはわかんねーけど、俺がふざけてなに か壊したりやらかすと生徒会室に連れてかれて怒られるんだよな〜また君なの?って。」
木兎 「でも前クラスのやつと校庭の木に登って落ちた時、驚いたあと腹抱えて笑ってさ!その時の笑顔すっげぇ可愛いと思った!」
―高坂さんはいつもクールで、落ち着いていて大きな声で笑ったりするタイプではない。
可愛い人がそんなふうに笑ったら、それは好きになっちゃうよね·····。
「そんなことがあったんだ···。」
木兎 「おう!」
「私にもなにか手伝えることがあったら、言ってね。·····応援する!」
精一杯の笑顔で木兎に言う。
――嘘。
今はまだ応援できない。
私はひどい人間なのかもしれない。
木兎 「いいのか??ありがとな!」
「うん·····。」
.
.
.
家に帰りついたあと、すぐお風呂に入ってベッドに横になる。
「う·····っ」
帰り道で話したことを思い出す。
涙は中々止まらなくて、声を押し殺して泣いた。
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作者名:◎mire. | 作成日時:2021年8月20日 20時