＊合同練習試合3＊ ページ35
木兎 ｢あっちー! おっ、あかーし! 外風があって涼しいぞ! ｣
木兎が水分補給をしながら来い来い!と引き戸の方に赤葦君を手招きをする。
赤葦 ｢確かに風がありますね。まぁ暑いのは変わりないですけど·····｣
他の部員達も涼しさを求めて引き戸の方へ向かって行く。
―えっと、休憩が終わったら次の試合は森然とかぁ·····
そう思っていると、
｢ひぁっ｣
両肩に違和感を感じた。
黒尾 ｢だいぶ肩凝ってますね〜オジョーサン｣
｢び、びっくりしたぁ〜·····｣
黒尾君が私の後ろから肩もみをしている。
黒尾 ｢俺結構な腕前デショ？｣
｢うん、気持ち良い·····肩こりやすいんだよね。でも大丈夫だよ、ありがとう。｣
黒尾 ｢まぁ、まぁもう少しご堪能下さいよ。そんで さっきの話だけど····｣
｢さっきの話？｣
黒尾 ｢あかーし君の言ってた付き合ってるけど付き合ってないってやつ。アレどーいう意味？｣
｢えぇーっと·····｣
私は好きな人の事は伏せて、やんわりと説明した。
黒尾 ｢はぁん、なるほどね｣
｢絶対内緒にしてね! 絶対だよ｣
黒尾 ｢そりゃー言いませんよ。しっかしあかーし君は本当Aの事が好きなんだねぇ｣
｢·····///｣
黒尾 ｢で、形式上付き合ってる2人はキ スくらいはしてんの？それ以上？｣
｢そっ·····/// そんな事してないよっ｣
黒尾君の顔を見なくてもわかる。絶対今ニヤニヤしてる。
黒尾 ｢えぇ、マジ？俺だったらもっと強引にいく。早く俺のモノにしたいし｣
肩もみをしていた親指がそっと うなじを なぞる。
｢ふ ぁ、ちょっと·····///｣
黒尾 ｢変わりならさぁ、俺でもいいじゃん？すぐにでも忘れさせてやるよ？｣
｢えぇっ·····///｣
―な、なんでこんなことに·····
ぐるぐると考えていると
黒尾 ｢あーあ、 見つかっちゃった｣
黒尾君は私の肩からパッと手を離す。
前を見ると、すごい勢いで私達の所へ来る赤葦君。
―パシっ
赤葦 ｢·····｣
無言で私の手を引いて私は体育館の外へ連れ出される。
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作者名：◎mire. | 作成日時：2021年8月20日 20時
