＊休み明け＊ ページ31
――ガラッ
高坂 ｢Aさん! おはよう。 風邪大丈夫？｣
｢うん、大丈夫だよ｣
高坂 ｢良かった〜これ、昨日の教科のノート·····見づらかったらごめんね｣
｢ありがとう! 今日借りるね｣
高坂 ｢うん｣
――昨日は朝から熱が37度台あったため、念の為赤葦君の言う通りに休んだ。
赤葦君にメッセージで報告すると、
今日も看病に行きます。
と返信が届いたが
さすがに部活に支障が出てしまうし、
体調の方もだいぶよくなったから丁重にお断りした。
――ガラッ
木兎 ｢高坂ぁ〜 悪いけど英和辞書貸して〜 あっ····｣
木兎と目が合い一瞬ドキリとする。会うのは告白の時以来。
なんだか少し気まずいけど、部活もあるしこのままじゃいけない。
高坂 ｢木兎君、前も忘れてなかった？｣
そう言って高坂さんはため息をついてロッカーに向かった。
｢·····おはよう! ごめんね、2日も部活休んじゃって·····｣
木兎 ｢おはよ!そんなん気にすんなって! あ〜·····風邪、大丈夫か？｣
｢うん、今日は2日分頑張るから!｣
木兎 ｢それは頼もしいな! でも休み明けだから無理すんなよ! ｣
｢了解しました｣
木兎 ｢そーいや昨日部活でさ〜·····｣
一瞬木兎も気まずそうだったが、話出すといつも通りになった。
良かった·····。
高坂 ｢はい、辞書。次からは忘れないようにね｣
木兎 ｢うん! ありがと高坂〜 じゃあAも部活でな!｣
木兎は受け取った辞書をぶんぶんと振りながら教室に戻って行った。
高坂 ｢辞書落とさないでね!｣
まったくもう、と言いながらも高坂さんは微笑んでいる。
｢····ふふっ｣
私の笑い声に気がつくと顔を赤らめて、
高坂 ｢あ、今私見て笑ったでしょ｣
｢高坂さん可愛いなぁって思って! 本当ふたりともお似合い｣
高坂さんはもう//と照れて自分の席に戻って行った。
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作者名：◎mire. | 作成日時：2021年8月20日 20時
