【HQ】また、恋をする【赤葦】 (ページ24)

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＊大丈夫＊ページ24

――ハァ、ハァ、ハァ·····

教室を出たあと、走って靴箱に向かう。

あ、赤葦君と勉強する約束·····

｢··········。｣

勘がいい赤葦君は私の様子を見て、何かあったとすぐに気づくだろう。テスト前だし迷惑はかけたくない。

ごめんね。急用が出来て
すぐに帰らないと行けなくなっちゃった。
また明日部活でね。

赤葦君にメッセージを送り、雨の中歩き出す。

｢·····ふっ｣

だんだんと込み上げてくる涙。

雨で良かった。そう思いながら私は帰路についた。

――

――――――

―――――――――――

ブーブーブー

―ハッ

家に帰ったあと泣き疲れて
玄関先に座ってしばらくぼーっとしていた。

スマホを確認すると赤葦君から何件かメッセージが届いていた。

わかりました。残念ですが、
また明日会えるのを楽しみにしています。
テスト最終日頑張りましょうね。

雨が降っていましたが、大丈夫でしたか？

少し肌寒いので、風邪を引かないよう暖かくして過ごして下さいね。

―嘘ついちゃってごめんね。本当に、優しいなぁ。

私はゆっくりと動き出し、ビショビショに濡れた制服を脱いでシャワーに入ったあと、勉強を始めた。

机に置いてある数学の教科書がちら、と目に入る。

木兎『·····ありがとな。ちゃんと話してくれて、嬉しかったぞ!』

――気持ちを伝える事ができて、たくさん泣いたせいかスッキリしている。

―うん、大丈夫。

｢·····よし!｣

切り替え、切り替え！明日から部活もあるしね。

その日は遅くまで勉強を頑張ることができた。