そういう目でみてへん【宮治】

7つ、照れ屋なところ ページ7

｢おはよぉA、同じクラスやで！｣


気合を入れ直していたところに、後ろから唐突に肩を叩かれ驚いて振り向いた。
肩までの長い髪。ぱっちりお目目。
メイクなんてしなくてもお顔が整ったお友達。


｢ゆーみん！
ほんま！？また同じクラス！？｣


｢せやで！
って、前にはりだされとったやん
なんでみてないん？｣


｢サム兄....じゃなかった
宮ツインズと登校してたから忘れとった｣



登校初日やから、当たり前にクラスも発表されてなかったんやな、なんて呑気に思う。
どうせサム兄と一緒になれないならそんなに意味ないし。
さほど気にしてもいなかった。



｢ほーん
宮治先輩にみとれとったわけやな｣

うちの存在忘れて。


ジロリと冷たい目でそう言われて、なにも言い返す言葉がゴザイマセン。


｢せやかてやっと妹ポジション脱したんやで
そりゃ嬉しくて浮かれてまうやろ｣

｢うちは妹ポジおいしい思っとったけどなぁ｣

｢そんなん嫌やわ。
女としてみてくれへんっちゅーことやん？｣



この子はモテるけど、多分恋愛に鈍い。
ときどきぼーっとしてるし、でも物事はスパスパ言うし。

なんだかツム兄とサム兄を混ぜた感じで居心地いい。

2人で春休みあったことを話しながら教室を目指した。



｢はぁーサム兄はツム兄の5000倍かっこええ｣

｢いや同じ顔や｣



まぁ、双子にそれほど興味もないのでどっちがどっちかすらわかってないが。


(はよう放課後ならんかな)


部活動紹介はまだだけど、はいるのはもちろん男子バレー部マネージャー。
中学での無駄な2年間をこの1年で取り戻すのだ。



｢なんやねんにやけて
きしょいわ｣

｢ゆーみんには恋する女の気持ちはわからへん｣



バレー部にはもう北さんやアランくんはいない。そんな事実がちょっとだけ寂しいけど、まぁ、練習みにきてくれるみたいだし。

サム兄のバレーしている姿を毎日近くからみられるなんて幸せすぎる。

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