6つ、寝顔 ページ6
当然ながら私と宮兄ズは学年が違うので昇降口でお別れ。
っていうか学校に近づくにつれ、宮兄弟の愉快な仲間たちがくわわっていったから別登校しているようなもんだったけど。
どんどんサム兄が遠くなっていく。
なんでって???
「おはよ、宮」
「おはよぉさん」
サム兄の同学年女子が邪魔してくるからだよ!!!
バチバチと火花を散らす私たち。
(っていうかこの顔みたことある....)
中には何度も遭遇しているライバルもいて。
ファンクラブというやつだろうか。
同じ教室に向かっていくその女生徒たちが妬ましい。
そして彼女たちも私を妬ましく思っているだろう。
私をみる目が厳しいし。
確かに彼女らはスタイルいいし、可愛いし、化粧も私よりきっと上手でおしゃれで、そしてなにより
(お っぱいでかっ)
じゃなくて、サム兄と同学年。
(おっぱ いへの憧れはある)
.....こんなの慣れっこ。
初めから、私が不利なのはわかってたこと。
絶対負けない。
(なんでサム兄なんやろ。
ツム兄でもえーやん。)
なんて、人の事言えない文句を心の中でぶーたれる。
(まぁツム兄はツム兄ですごい人気なんやけど)
金髪頭の方をみるとやっぱりこちらもすごい人気で、近づける雰囲気ではない。
私は人気者達の一つ後ろを歩いて少し悲しくなる。
こういう時に、年の差の壁を感じる。
でも、私がサム兄の近くにいられる唯一のハンデが【妹ポジション】だから。
今までは完全なる妹でも、これからはそのポジションを利用して脱妹をしてやる。
もういつの間にか学校内で、サム兄といられる時間が終わってしまう。
お願いこっち向いて、と祈りながらサム兄をみつめると目が合った
『ま た あ と で』
フッと優しく笑いながら口パク。
(こないなことで落ち込んでたらあかんな)
勇気を出すんだ私。
しっかり前を向きながら、上靴履いて去っていくサム兄の背中に向かって
「またな治ー!」
全力で叫んでやった。
それなりに人がいるけど気にしない。
だってサム兄もきっと気にしてない。
目立つ銀髪が振り向いてブスっと少し不機嫌そうに叫び返した。
「先輩つけぇや。アホA」
「俺にも言えやバカA」
ついでに目立つ金髪も叫んできたけど。
名前を呼ばれるだけで嬉しくて。
妹じゃない距離感を認められたのが嬉しくて(本人はまだ不満そうだけど)。
「よし!!!頑張れ私!!!」
気合いがやる気ボトルに満タンになりました。
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ナノナイ(プロフ) - かまたまうどんさん» えぇーめっちゃ嬉しいです!わかりみ深すぎて海に潜れそう!更新頑張ります〜! (2019年11月26日 20時) (レス) id: ea8486643a (このIDを非表示/違反報告)
かまたまうどん(プロフ) - 治かっこよすぎて涙出てました()更新頑張ってください! (2019年11月24日 22時) (レス) id: e43326c5cf (このIDを非表示/違反報告)
まゆ。(プロフ) - あころんさん» ありがとうございます!なるべくスムーズにできるよう頑張ります〜 (2019年10月28日 10時) (レス) id: 5be54ca62d (このIDを非表示/違反報告)
あころん - 面白いです!治くんかっこいいですよね。続き待ってます! (2019年10月27日 16時) (レス) id: 8a4c6a89c1 (このIDを非表示/違反報告)
みぅな(プロフ) - まゆ。さん» イラスト完成いたしましたので、お時間あるときに見てくださればうれしいです!!作品の更新楽しみにまってます!!! (2019年10月22日 19時) (レス) id: fe986c900c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナノナイ | 作成日時:2019年10月20日 21時