30、話が少しオーバーなところ ページ30
「そんなんバレー部のマネージャって言うてあるやろ」
フイと顔をそらしたら、今度は視界にサム兄がうつる。
驚いて今度は反対側に首をまわした。
うそ、いつから私みられてた?
めっちゃガン見されてたんだけど....
「マネージャー」
私がおかしな首の動きをしているので、不快に思ったらしいツム兄が、今度は片手で私の頬を掴む。
痛い!
「もぉ!痛いわ!」
「マネージャー試験で2人しか選ばれないらしいねん!」
「....は」
「マネージャーオーディションや....!」
ちょっとまって....よく、飲み込めないんだけど、マネージャーオーディションって....
「はぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
思わず飛び出た大きな声。
いつの日か北さんが私に叱ったように、サム兄がしっと人差し指を顔の前に構える。
いやいや、でもね!!??
「なんやねんマネージャーオーディションて!聞いてないわ!なんで言うてくれんの!?」
「俺もさっき知ったんや!」
玄関先であわあわと大慌てな私たち。
と、1人冷静なサム兄。
私が稲荷崎に頑張ってはいったのは、サム兄と同じ学校に通いたいから....要するにサム兄の近くにいたいから....そしてさらにいうと、近くにいるには3年生と1年生の接点はイベント以外で部活しかないのだ。
それをわかっていないサム兄からしてみたら、私たちの慌てっぷりは異常だろう。
ほら、だって今も頭上に『?』が浮かんでる。
ばか!!!
きっとすさまじい人数の立候補だろう。
基準がまだ明らかにされていないから諦めるのははやいけど、え、内容が勉強だったらどうしよう....
だって北さんなら
「普段の勉強も満足にできとらんのに部活なんか出てる余裕あるん?」
うわぁぁん!言いそう!!!
いやでもおちつけ私!
今の主将はこれだぞ!これ!
目の前で騒いでる5歳児....ってあれ?
なんか急に大人しくない?
嫌な予感がしたので、おそるおそる顔をあげてみると、般若もびっくりして逃げ出してしまうような顔をしたお母様
「あ、えへ....あー、、ただいま?」
やばいやつだこれ。
後ろで2人もダラダラと冷や汗をかいている気がした。
「外で騒ぐのもいい加減にしなさい!!!」
静かな住宅街に多分、今日1番の怒声が響きました。
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ナノナイ(プロフ) - かまたまうどんさん» えぇーめっちゃ嬉しいです!わかりみ深すぎて海に潜れそう!更新頑張ります〜! (2019年11月26日 20時) (レス) id: ea8486643a (このIDを非表示/違反報告)
かまたまうどん(プロフ) - 治かっこよすぎて涙出てました()更新頑張ってください! (2019年11月24日 22時) (レス) id: e43326c5cf (このIDを非表示/違反報告)
まゆ。(プロフ) - あころんさん» ありがとうございます!なるべくスムーズにできるよう頑張ります〜 (2019年10月28日 10時) (レス) id: 5be54ca62d (このIDを非表示/違反報告)
あころん - 面白いです!治くんかっこいいですよね。続き待ってます! (2019年10月27日 16時) (レス) id: 8a4c6a89c1 (このIDを非表示/違反報告)
みぅな(プロフ) - まゆ。さん» イラスト完成いたしましたので、お時間あるときに見てくださればうれしいです!!作品の更新楽しみにまってます!!! (2019年10月22日 19時) (レス) id: fe986c900c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナノナイ | 作成日時:2019年10月20日 21時