よんじうにい ページ42
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抱きしめたあとも腕の中の柔らかさが記憶されていた
ふわりと香る藤の花の匂いにもいまではすっかり慣れてしまった
「どこか行きたいところはないのかい？」
少し考えたあと彼女はゆっくりこちらを見上げたあと
「こうして昼間童磨と歩けるだけで幸せだから。どこでもいいよ」
いつもだったらどこでもいいは困るんだと言うのに、今日に限ってはそんなことは言えない
やけに今日は可愛らしくて、素直なものだから驚いて
「どうしたんだいA？今日はやけに素直じゃないか」
ふと尋ねると少し悲しげに睫毛を伏せた後こう告げた
「.....せっかく、だから。人間のように日が昇っていてもこうして歩けるから」
今日は人間のようにしてたいんだ、と付け加えた
その言葉を聞くとなぜだか胸がまるでまるごと縄で締め付けられてしまったようにずきりと鈍い痛みが走る
俺が君を鬼にしたこと、やはり怨んでいるのだろうか
本来ならば交わることの無い鬼殺隊と上弦の俺
俺の身勝手であの日の夜
血を与えてしまった
一度死んだ彼女に心臓を分け与えるように
道端に置かれた棺の中に沢山の花に埋もれた彼女を
無意識のうちに腕の中に手繰り寄せてしまった
その記憶はまだ新しく、鮮明に思い出された満月の夜
もうすぐ焼かれて灰になってこの世から本当に吹き飛んでいく手前で鬼になったことを、否、ならされたことを彼女は怨んでいるのだろうか
彼女に問いただす他解決の仕様がないこの疑問をここでぶつけるのはどうもこの甘い空間には似つかわしくないようにに思えて
「.......そうかい！なら街で買い物をしようか」
彼女に悟られないように、そう言った
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しょっかぁ(プロフ) - 永眠@我ら最強同盟さん» コメントありがとうございます！！！デスクワークが捗るお言葉です.............！！もっとご期待に答えられるよう精進させていただきますね！！ (2020年2月5日 23時) (
レス) id: ff3cd95158 (このIDを非表示/違反報告)
永眠@我ら最強同盟 - すごく面白いです！私、この作品も作者様も大好きになりました！！これからも頑張って下さい (2020年2月5日 21時) (レス) id: de5541b525 (このIDを非表示/違反報告)
しょっかぁ(プロフ) - さばさん» コメントありがとうございます、、、！！！嬉しさと驚きで目玉とび出そうです、、、、。鶏のトサカの方が大きいほどの小さい脳につまった語彙フル回転で更新頑張らせて頂きますので！ぜひこれからもお楽しみいただけたら幸いでございます、、！！ (2020年1月15日 19時) (レス) id: ff3cd95158 (このIDを非表示/違反報告)
さば - めっちゃ面白いです！！ (2020年1月15日 16時) (レス) id: d53047c08f (このIDを非表示/違反報告)
しょっかぁ(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとございました。 (2020年1月4日 22時) (レス) id: ff3cd95158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょっかぁ x他1人 | 作成日時：2020年1月4日 1時
