【鬼滅の刃】柱でした【童磨】

さんじうよん ページ34

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あれから一週間程がたった


未だに童磨以外には秘密裏に進めている研究は着々と進んでおり、私の体内にはすくすくと藤の抵抗物質が育っている


童磨にはあえて今は飲ませていない


きっと飲んだところでそこまで嫌がらないはずだろう


今じゃなくてもいい。それに飲ませない理由もしっかりあるんだ


研究の成果を披露する際、比較対象がいなければ意味がない


『もとより毒が効かない身体なのでは』

などと疑われても困るので予め童磨には抗体を作らせないでいた






そしてここは無限城


歪な空間の中心に佇む一つ目の彼女の方を向いて声をかける


「琵琶の君、お願い」


童磨がそう呼んでいるので私も真似てそう呼ばせていただいている


静寂を打ち破り琵琶が響き渡るこの空間は存外嫌いではない


異空間に迷い込んだような、否、ようなではなく正しくここは異空間そのもの


ぽけっと阿呆面で障子を眺めているとぐわり、と視界が一変する









「何用だ、A」


「急なお伺い、お詫び申し上げます」


頭を垂れながら謝罪の言葉を紡ぐ

ふんと鼻を鳴らした後に尋ねられる


「.......顔を此方へ向けろ」


後ろの童磨もぺたりと床に垂れていた頭を上げる


「本日は少し、我々の新たなる進化をご報告に参りましたのです」


「ほう.......？なんだ」

進化の言葉を聞いた瞬間深く刻まれた眉間の皺が少し正されたような気がした

「端的に申し上げますと、藤の毒の耐性をつける方法が見つかりまして」


「なに、本当か」


「はい、追加としては陽の光に少し当たってもあまり痛みを感じなくなりました」





だん、と机をついた音がした



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