【鬼滅の刃】柱でした【童磨】

さんじうさん ページ33

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ぺろぺろと獣のように唇を舐められているので変に口を開けない


この距離で顔が目の前にあるとどうやら身体は鼻呼吸を忘れてしまうようで


もうそろそろ顔が真っ赤になって酸欠になってしまう


だけど




だけど唇の端を緩めたら彼はきっと




あられもない妄想に駆り立てられていることを急に自覚し、赤面してしまう



「.......どっ...っ」

つい童磨、と呼んでしまって口が開く



しまったと思った時にはもう遅くて


ついびっくりして口の中に溜めた接吻の口実を胃に流してしまう


にがくてあおくて舌が震える


口内を跋扈する童磨の舌に思い切り牙を突き立てると彼の甘い甘い液が漏れ出る

「ゃ.......う、ど...っま.......」


薄らと目をあけると長らく見てみない陽だまりのような優しい目でこちらを見下ろす童磨


私だけ余裕が無い事実に無性にうざったくてなにかしてやりたい


舌を絡めてやろうと必死に絡みつこうとするも現実は無情で、混じった紫と唾液が畳に染みをつくるだけで




ああ、また童磨に負けてしまった


そう自覚したことに彼からの征服にも似た愛を今一度確認できたような、被虐心を認めてしまったような



微睡みに身を任せながらその場の劣情に薄く期待をしてしまう

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