【鬼滅の刃】柱でした【童磨】

にじうはち ページ28

「.......」








歩きにくい



頭一、いや二個分ほどの差のある童磨が後ろから抱きついてきて離れないのでとうとう痺れを切らして歩き出した


脚の長い彼と幼児のように小さい私とでは歩幅も違うわけで、もはやこれでは私が歩いているのか彼に歩かされているのか分からない



歩きにくさに不快感を覚えながらも、童磨の和室についた


あのあと興味があるので気にしないで彼の部屋で研究をしてもいいと直接許可を得た


「よし、それで？なにするの？」


「だから.......研究？」


「なにか必要なものとかある？あるなら取ってくるよ」



必要なものは小皿と.......あとは水、それから溶く筆.....は手提に入っているか


頭の中で確認を取っていると




「わかった、水と小皿だね。少し待ってて」


「っあ、ありがとう」




藤の研究をする前に、どうも私の体も謎が多いようで



私を除く十二鬼月は "あの方" の血が濃く、思考が筒抜けになるが私は濃い靄がかかっているのだとか


その割に童磨には何を考えているのかがさっきのように読まれてしまう


童磨はその度に「お前の中は丸見えだ」とでも言わんばかりの征服感と優越感に浸っているように見えて仕方がない


別に不服でもないし、むしろ先のように読まれるのはありがたいし冥利に尽きるばかりだが



監視されているようで少し恐怖を感じるな、と脳内をよぎったのも見透かされているのかと深く考え込みながら彼を待つ

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